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【アピタル+】患者を生きる・アスリートの出産(無月経とスポーツ)

 月経不順や無月経の状態で競技を続ける女性アスリートは少なくない。国立スポーツ科学センター(JISS)や、2017年4月に東京大学病院に開設された「女性アスリート外来」で診療する産婦人科医の能瀬さやかさん(39)に現状を聞いた。

拡大する写真・図版東京大病院女性診療科・産科の能瀬さやか医師=東京大病院提供

――月経不順や無月経の選手は珍しくありませんね。

 陸上の長距離のような持久系の競技や、フィギュアスケート、新体操などの審美系の競技の選手に多くみられます。

 無月経の原因は様々ありますが、アスリートに多い原因は運動量に見合ったエネルギー量を食事で摂取できていない「利用可能エネルギー不足」です。何が原因かによって治療方針が大きく変わるため、問診や検査などで原因を見極めて治療することが重要です。

――なぜ無月経になるのですか。

 連載「アスリートの出産」に登場したマラソン選手の佐野(旧姓中里)麗美さん(29)は、血液検査をすると、排卵を促す「黄体化ホルモン」(LH)が低値でした。排卵は妊娠するために起きるものです。エネルギー不足の状態にあると、妊娠して赤ちゃんに栄養を与えている状況ではないということで、まず排卵を起こすためのホルモンが低くなります。

 検査結果から、佐野さんの無月経の原因は、利用可能エネルギー不足と診断しました。まずは、運動量に見合った食事をとってもらうため、公認スポーツ栄養士と連携し、消費・摂取エネルギー量の調査後、栄養指導を受けてもらいました。

――どのように治療しますか。

 最も重要な治療は、利用可能エ…

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