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 1年前の「共謀罪」法案以来の採決強行で、安倍政権が最重要とする働き方改革関連法案の成立へ道筋をつけた。法案検討時に参照された労働時間データには相次ぎミスが発覚。それでも政権の体面を優先させ、「過労死を助長する」との批判を振り切った。

 25日夕の衆院厚生労働委員会。自民党の高鳥修一委員長が「質疑を終局する」と宣言すると、野党議員が委員長席を取り囲んだ。

 「こんな採決はおかしい」「絶対ダメだ」。怒号が飛び交う中で働き方改革関連法案の採決が強行され、可決した。

 安倍晋三首相は年頭の記者会見で、今年の通常国会を「働き方改革国会」と命名。今国会での成立は、至上命令となっていた。

 首相にとって、高収入の専門職を労働時間規制の対象外とする規制緩和は第1次政権からの悲願だ。2007年に「ホワイトカラー・エグゼンプション」として導入をめざしたが断念。今回の法案の柱となる「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」の導入は15年に提出した法案にもあったが、実現できなかった。

 今回の法案では規制の強化と緩和の両方を盛り込み、労使双方の理解を得る戦略に出た。1月の施政方針演説で「誰もが能力を発揮できる柔軟な労働制度へと抜本的に改革する。戦後の労働基準法制定以来、70年ぶりの大改革」と強調。「専門性の高い仕事では、時間によらず成果で評価する制度を選択できるようにする」と、高プロ導入にも強い意欲を示した。

 だが、法案の根拠の一つとなった労働時間の調査データに「異常値」が次々と見つかり、柱の一つだった裁量労働制拡大を法案提出前に削除。野党は高プロの撤回も求めたが、応じれば経済界の反発や首相の求心力低下につながりかねない。高プロの死守へ、与党は日本維新の会、希望の党と高プロの適用を撤回できる手続きを明記する法案修正で合意。「是が非でも通す」(首相官邸幹部)と躍起になった。

 9月の自民党総裁選での3選に影響させないためには、6月20日までの会期の延長は避けたい。それには5月中の衆院通過がリミットだった。西村康稔官房副長官は25日夕の記者会見で「待ったなしの重要な改革」と主張した。

■採決当日に新たなミ…

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