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 「主義」って難しい。無政府主義だった大杉栄の四女の伊藤ルイさんは子どものころ、「主義者の子、主義者の子」と囃(はや)され、つらい思いをしたそうだ。

 軍国主義、資本主義、共産主義、全体主義、原理主義と主義がつく言葉は襟を正して聞かねばならないような硬いとこがある。一見平和で一見豊かな時代になっているので、今、「主義」ははやらず、流行のコンビニで探しても隅の隅で、死骸の子ネズミのようになっているか「当店ではお取り扱いございません」かだろう。そんな硬めの言葉に柔軟剤を加えた主義を見つけた。

 「とりあえず主義」。亡くなった精神科医で作家のなだいなださんが使っていた。永久に通用するはずの正義の主義はどこか脆(もろ)く、危うく、怪しいとこありと踏んで、今のとことりあえず、と謙虚に自制している点が面白い。皆が「右!」という時は「左!」、「左!」という時は「右!」と言ったりもするのだそうだ。どうもなださんは「へそ曲がり主義」や「だらしない主義」、「日和見主義」の支援者だった気がする。

 他の本にもいい主義を見つけた…

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