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衆参予算委員会で、安倍晋三首相らが出席し、集中審議が開かれました。森友・加計学園問題や政策をめぐる論戦をタイムラインで詳報しています。政治部の南彰、星野典久、斉藤太郎各記者による解説も。

森友のごみ積算、不可解な値引き 財務省の依頼数日で1・5億円増に(寸評)

(南彰記者)28日の衆参両院の予算委員会では、森友学園への国有地売却をめぐり、地下のごみの撤去量を、当初見積もりの当初6・7億円分からさらに増やすよう財務省が国土交通省に依頼していたことが明らかになりました。

 ごみの撤去量は安倍政権が「正当」と主張してきた値引きの根拠です。それが財務省の依頼後、わずか2、3日の間に、撤去量が増えて1・5億円分余計にかかるとする積算へと変わり、森友学園の要望額に近づく結果になっていたのです。不可解な値引きの経緯を浮き彫りにしました。

 また、共産党が独自入手したという、衆院選前の昨年9月に行われた財務省と国交省の「意見交換概要」も興味深い指摘でした。

 財務省が会計検査院の報告書の文言を変えようと画策していたことや、国会提出していなかった決裁文書について「政権との関係で、デメリットも考えながら対応する必要はある」という財務省側の発言が書かれているというのです。衆院選や会計検査院の調査結果の正当性を揺るがしかねない話ですが、当事者の太田充理財局長は「記憶を取り戻せと言われても無理」と否定できませんでした。

 安倍晋三首相の妻昭恵氏に「『いい土地ですから、進めて下さい』と言われた」という籠池泰典理事長(当時)と近畿財務局のやりとりが書かれた2014年4月28日の交渉記録についても、麻生太郎財務相は「今の段階で見つかっていない」としながらも、「捜査すればまた出てくるかもしれない」と含みを持たせました。

 安倍首相はこの日も「私や妻は全く関与していない」と影響を否定しましたが、ことは国民の税金がどう使われたかの問題です。国会で与野党が一致して解明していくべきポイントでしょう。

集中審議終わる 30日には党首討論(16:42)

森友学園・加計学園問題で野党が安倍晋三首相らを追及した衆院予算委員会の集中審議は午後4時42分、散会した。首相は加計問題をめぐり、学園側が出したコメントに沿うように、愛媛県の記録文書に記されていた2015年2月の加計孝太郎理事長との面会を否定。森友問題では、国有地取引や財務省による文書の改ざん・破棄に自分や妻昭恵氏の関与はないとの認識を重ねて示した。

 これに対し、共産党はこの日、森友問題で新たな内部文書を入手したとして政権を追及。財務省理財局長と国土交通省航空局長が昨年9月7日、決裁文書の国会提出をめぐり協議し、財務省側が「政権との関係でデメリットも考えながら対応する必要はある」などと語っていたことなどが記されているという。この問題をめぐっては、首相や局長らの不安定な答弁が目立った。

 30日には国会での党首討論が予定される。野党は引き続き、森友・加計問題で首相を追及していく構えだ。

首相「政治責任伴う私が答えている」 昭恵氏の記者会見否定(16:35)

【森友学園問題】安倍晋三首相は、疑惑解明に向けて妻の昭恵氏が記者会見に応じてはどうかと進言され、「妻に関わることは、政治責任が伴う総理大臣として私が答えている。問われれば私が答える」と否定した。日本維新の会の杉本和巳氏が「アメリカンフットボールの日大と関学大の会見を見て、昭恵氏も記者会見して正直に話してはどうかと思いついた」と質問したのに対し、答えた。

理財局長「答えられない」連発 森友巡る検査院報告の認識(16:15)

【森友学園問題】「通告がなくて答えられない」。財務省の太田充理財局長は、昨年9月の段階で未公表だった国有地売却をめぐる会計検査院の報告書の内容を知っていたかを問われ、答弁を避けた。委員室が騒然となり、一時質疑が止まった。その後も太田氏は「ある段階でどういうやりとりをしていたか、記憶を呼び戻せと言われても答えようがない」と述べ、知っていたとも知らなかったとも答えられなかった。

 共産党の宮本岳志氏が、党が独自に昨年9月7日の「(国土交通省)航空局長と理財局長の意見交換概要」との内部文書を入手したとして、太田氏にただした。会計検査院が報告書を公表したのは昨年11月。宮本氏によると、内部文書には太田氏が事前に報告書の内容を知っていた可能性がうかがえる記述があるという。

加計獣医学部の高倍率持ち出す首相 受験生と獣医師の需要は別物(寸評)

(星野典久記者) 安倍晋三首相は午後の質疑で、加計学園が今春開設した獣医学部について「倍率は16倍」だったとして、「たくさんの方が希望をされた」と説明しました。

 加計学園の獣医学部には“需要がある”という主張ですが、ここで気をつけなければならないのは、「受験生の需要」と「獣医師の需要」とは別物である、ということです。

 獣医師になるには原則、獣医学系の大学を卒業しなければなりません。漫画「動物のお医者さん」のヒット以降、続くペットブームもあり、少子化でも例年数倍~10倍以上の入試倍率を誇る人気の学部です。

 大学で6年間勉強した後、国家試験を経て獣医師になるのは年間約1千人。ですが現実には獣医師の4割近くがペット診療に偏り、産業動物獣医師や公務員獣医師らが不足する「職域偏在」「地域偏在」が課題になっています。

 それでも獣医師を管轄する農林水産省は総数としては「不足していない」との立場をとり続けてきました。今後は家畜やペットの数が減る傾向にあるからです。手当を増やすなどの方法で、獣医学部を新設するよりも早く、そして低コストで偏在に対応することが可能だと言われています。

 獣医学部の人気が、国家戦略特区でねらった通りの獣医師ニーズにつながるかどうかは見通せないのです。しかし、安倍首相の説明ではこうした「需要」の中身が極めてあいまいなままです。

首相「昨年から加計学園理事長と話していない」(15:25)

【加計学園問題】安倍晋三首相は長年の友人関係にある加計孝太郎・加計学園理事長とのやりとりについて、「昨年から今年にかけて話はしていない」と述べた。国民民主党の今井雅人氏の質問に対し答えた。

 首相は「この問題が大きな問題となりつつある中、それ以来、話はしていない。連絡を取り合うべきではないと考えた」と強調。首相秘書官経由を含め、加計氏とやりとりはしていないと説明した。

過労死遺族との面会 首相「厚労大臣が対応するのが適切」(15:15)

【働き方改革法案】安倍晋三首相は働き方改革関連法案をめぐり、過労死した労働者の遺族らと面会するよう求められたが、「法案を熟知している加藤勝信厚労大臣や厚労省が対応するのが適切だ」と述べ、面会に応じる考えがないと述べた。国民民主党の今井雅人氏の質問に対する答弁。

 政府・与党は25日の衆院厚労委員会で、野党の反発を押し切って同法案の採決を強行。野党は採決前に過労死遺族らと面会するよう求め続けてきたが、首相は応じなかった。

面会ない証拠に持ち出す「首相動静」 首相も認めた通り根拠不十分(寸評)

(星野典久記者) 学校法人・加計(かけ)学園の愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐり、2015年2月に安倍晋三首相が加計孝太郎理事長と面会したと愛媛県の文書に記されていた問題で、安倍首相はこの日の質疑で面会の事実を改めて否定しました。その証拠としたのが、新聞の「首相動静」欄。面会者に加計氏の名前がなかったことを確認したとして、「官邸においても自宅においても、記者の皆さんが出入りする人の名を逐一確認している」と説明しました。

 しかし、「首相動静」には首相のすべての行動が記載されているわけではありません。記載されるのは、官邸側の提供情報のほか、取材で確認できたものに限られます。官邸や公邸には入り口が複数あり、すべてを番記者がチェックできるわけでもありません。

 しかも、「首相動静」が100%でないことは、安倍首相自らが認めています。今年5月14日の衆院予算委。無所属の江田憲司氏が「1次(安倍)政権で私が見る限り、1回も加計さんと会食もゴルフもされていないが、2次政権で17回」と質問した際、「1次政権の時も加計さんと会食したが、たまたま名前が外に出ていないということだろう。それはよくあること」と紹介しました。

 面会していない証拠になり得ない「首相動静」を、さらにそのことを分かっていながら、なぜ首相は何度も持ち出すのでしょうか。これでは根拠不十分の証拠で印象操作をしていると見られかねません。

麻生財務相が辞任否定「原因究明と再発防止の仕上げする」(14:40)

【森友学園問題】麻生太郎財務相は、財務省による公文書の改ざん・破棄の責任をとって辞任するよう求められたのに対し、「財務省としてやらなければいけない問題を多々、抱えている。原因究明、再発防止の仕上げが財務相の仕事を全うさせることだと思っているので、辞めない」と否定した。

 立憲民主党の逢坂誠二氏が「任にふさわしくない」などと繰り返し問いただしたが、麻生氏は「見解の相違だと思います」と取り合わなかった。

「ごちそうしてほしいから特別に なんてない」首相が猛反論(14:35)

【加計学園問題】安倍晋三首相は加計孝太郎理事長との会食やゴルフの費用をどちらが負担したかを繰り返し問われ、「私が食事をごちそうしてもらいたいから(獣医学部新設の)国家戦略特区を特別にやるなんて、考えられないですよ」と色をなして反論した。費用負担の問題を疑惑解明と切り離そうとする首相に対し、質問していた立憲民主党の長妻昭氏は「(加計氏の)利害関係を柳瀬唯夫・元首相秘書官が認識していたときに、代金の問題は軽い話ではない」と指摘した。

 首相の説明によると、ゴルフの料金は自らの同行者を含めて首相が支払ってきたが、食事代については首相が負担することも、加計氏や同席した別の人に払ってもらうこともあったという。首相秘書官ら随行者は別室で食事をするケースが多く、その分も基本的に首相が支払っていると説明した。

森友のごみ積算増量、財務省が依頼 理財局長ら認める(14:05)

【森友学園問題】財務省、国土交通省の担当者が答弁に立ち、森友学園への国有地売却をめぐり、財務省側が約8億2千万円の値引きの根拠となった地下のごみの積算量が当初の国交省大阪航空局の見積もりより多くなるよう、国交省側に働きかけていたことを認めた。朝日新聞が4月12日付の朝刊で報道し、財務省が「調査する」としていた。

 立憲民主党の長妻昭氏の質問に対し、財務省の太田充理財局長らが答弁した。

 2016年4月に両省の間で調整した際、将来的に学園側から瑕疵(かし)を指摘されないようにするため、財務省側はごみ撤去費を算定する範囲について、校舎建設予定地の下だけではなく、グラウンド予定地も含めて見積もるべきだと主張したという。

 ただ、この時点で8億2千万円という最終的な値引き額を持ち出して調整したことについては、太田氏は「8億円を明確に言ったことを記憶しているものはない」と明言しなかった。

昭恵氏の名誉校長就任を陳謝 首相「疑念は当然で反省点」(13:25)

【森友学園問題】安倍晋三首相は、妻の昭恵氏が森友学園が開設を目指した小学校の名誉校長に就いていたことについて、「国民が疑念を持つのは当然。引き受けるべきではなかった。そこは反省点だ」と陳謝した。一方、「私も妻も、土地の払い下げや学校の認可に関わっていない」と改めて強調した。

 昭恵氏が名誉校長を務めていたことをめぐり、自民党の平井卓也氏から「道義的な責任があるのではないか。何か緩みがあったのではないか」と問われたのに対し、答えた。

「贈収賄ない」文脈で「関わっていない」 森友で新たな予防線(寸評)

(南彰記者) 森友学園問題をめぐり、「私も妻も(小学校の設置)認可や国有地払い下げについて一切関わっていない」と主張する安倍晋三首相。午前中の質疑で「関わり」の意味について、新たな見解を示しました。

 「不正はしていない。政治の世界において大きな問題になってきた贈収賄では全くない。そういう文脈の中において、私は『一切関わっていない』ということを申し上げている」

 さらに、ロッキード事件の時のような調査特別委員会を国会につくるよう、国民民主党の増子輝彦氏に求められると、「ロッキード問題というのは、何人もの議員が、いわば巨額のお金を受け取り、逮捕、起訴された事件で、それと比較されるのはいかがなものか」と述べました。

 財務省が隠蔽(いんぺい)していた学園との交渉記録に、首相の妻昭恵氏の名前が繰り返し書かれていたことが発覚。首相側近の今井尚哉首相秘書官も月刊誌「文芸春秋」の6月号で「交渉の過程で名前があがっていたのは事実ですから、無関係とは言えません」と指摘する状況になっており、新たな予防線を張ったようです。

 便宜供与をはかる代わりに金銭が介在する贈収賄にあたらなければ、首相にとって問題にはあたらないということなのでしょうか。

 いま問われているのは政治の私物化であり、首相は「信なくば立たず」と言ってきました。「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」という首相答弁後の時期から、決裁文書の改ざんや交渉記録の隠蔽・廃棄が始まっているのです。自殺者まで出た当時の財務省の担当者たちは、首相の新見解をどのように受け止めるのでしょうか。

首相、米朝会談「核、拉致問題の解決に資する。開催期待」(13:05)

【米朝首脳会談】安倍晋三首相は米国と北朝鮮が開催に意欲を示している6月12日の首脳会談について「核・ミサイル、拉致問題の解決に資する首脳会談になることを前提に、開催されることを期待している」と述べた。自民党の平井卓也氏の質問への答弁。

 午後1時に始まった衆院予算委員会で、最初に質問に立った平井氏。質問の冒頭、「私は自民党の広報本部長として世論を注視している」と述べた上で、国民の最大の関心事は森友学園問題や加計学園ではないとして、北朝鮮情勢について首相をただした。平井氏が「野党が18日間、審議拒否したことを取り上げるつもりはありませんが……」と野党の国会戦術を批判するような発言もしたため、野党議員からヤジが飛ぶ場面もあった。

衆院予算委開始 野党の「実務者」たちが首相と論戦へ(12:58)

 安倍晋三首相らが出席する衆院予算委員会の集中審議が午後0時58分、開会した。野党は加計学園・森友学園問題への首相の関与を引き続き追及する構えだが、国会での党首討論が30日に予定されており、立憲民主党や国民民主党は党首の投入を「温存」。この問題の解明に取り組んできた「実務者」たちが首相との論戦に挑む。

 野党議員の質問が始まるのは午後2時ごろ。立憲の長妻昭氏や国民の今井雅人氏、国会会派「無所属の会」の江田憲司氏や共産党の宮本岳志氏らが順次、質問に立つ予定だ。

「政権に都合悪いもの隠す密談、総選挙直前に」共産指摘(寸評)

(南彰記者) 森友問題について、午前中の質疑で野党側から新たな文書が出てきました。

 共産党の小池晃書記局長が独自入手したという「(国土交通省)航空局長と(財務省)理財局長の意見交換概要」です。

 小池氏によると、この協議は昨年9月7日。この中で財務省は、まだ国会提出していなかった決裁文書について、「政権との関係で、デメリットも考えながら対応する必要はある」と述べていたようです。

 昨年9月と言えば、安倍晋三首相が衆院解散・総選挙を決断した時期と重なります。文書について問われた首相や当事者の太田充理財局長は「その紙がどういうものか承知していない」と述べるにとどめましたが、小池氏は「政権に都合の悪いものは隠す密談を総選挙の直前にやっていた」と指摘し、調査を求めました。

 交渉記録を「破棄した」という麻生太郎財務相と佐川宣寿・前理財局長による虚偽答弁が計54回に上ることも明らかになりました。午後の衆院の審議では政権幹部の政治責任や、昨年の衆院選の正当性も問われることになりそうです。

参院の集中審議終わる 午後は衆院へ(11:59)

 安倍晋三首相らが出席した参院予算委員会の集中審議は午前11時59分、散会した。野党の追及に対し、首相は加計学園問題をめぐり2015年2月25日に加計孝太郎理事長と面会していなかったと重ねて強調。森友学園問題に関しては、財務省による交渉記録の破棄への自らの関わりを否定した。

 野党側は真相究明に向け、加計問題で加計理事長や愛媛県の中村時広知事ら、森友問題では首相の妻の昭恵氏付の政府職員だった谷査恵子氏らの国会招致を要求。首相は「国会でお決めになること」と答弁を避け続けた。

 昼休憩をはさみ、午後1時からは衆院で予算委の集中審議が開会する予定。

「愛媛文書は、伝聞の伝聞だから…」は抗議しない理由にならない(寸評)

(星野典久記者) 安倍晋三首相が2015年2月に加計学園理事長と面会したと記された愛媛県作成の文書をめぐって、学園が今月26日、「(当時の担当者が)実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思う」とのコメントを発表しました。

 学園側の説明通りだとすれば、学園側が首相の名前を語って獣医学部新設という利益を得ようとしたことになります。「腹心の友」とまで呼ぶ加計孝太郎理事長との長年の友情関係を利用されたわけですから、安倍首相は学園側に抗議をして当然のことです。

 しかし、首相は午前の質疑で「抗議をすることについてはそもそもの理由がない」と答弁。なんの対応もする考えがないというのです。妻昭恵氏と親交があった森友学園の前理事長、籠池泰典被告を「詐欺を働く人物」と批判したのとはずいぶん対応が違います。

 抗議する考えがない理由として、首相は「そもそも伝聞の伝聞であったわけです」と述べましたが、加計学園から誤情報が伝えられたことへの対応を問われているのに、「伝聞の伝聞だから」では答えになっていません。

 「伝聞の伝聞」だとしても、この誤情報が愛媛県や今治市に伝わり、国家戦略特区への申請につながった、県や市から土地の無償譲渡や多額の補助金を引き出した、そして県や市、そして政府をも振り回したことになります。首相は抗議をし、学園に説明を求めなければならないのに、共産党の小池晃書記局長に「かんかんに怒らないといけない」と言われ、こう答えました。「私は常に平然としています」

 質問に直接答えないこうした政府の答弁は、最近「ご飯(はん)論法」として話題です。「朝ご飯は食べましたか」と問われた際、実際にはパンを食べたのにもかかわらず、そのことを秘して「ご飯は食べていません」と答え、ごまかしや問題のすり替えを図る論法のことです。果たしてこれが首相の言う「丁寧な説明」と言えるのでしょうか。

 このような答弁を続けていれば、国に対する国民の信頼は大きく損なわれてしまうでしょう。

理財局長、政権デメリットも考慮? 共産・小池氏が文書入手(11:05)

【森友学園問題】国有地取引をめぐり、財務省が学園とのやりとりを含む文書を国会提出した件で、同省の太田充理財局長が「政権との関係でデメリットも考えないといけない」などと組織内で語っていたのではないか――。共産党の小池晃氏は新たな内部文書を入手したとして、このような質問をぶつけた。

 だが小池氏が入手したという文書について、太田氏は「どういう紙かは分かりません」。安倍晋三首相も「どういう紙か承知していない。本当にあるのか、どこでつくったのかを調べたい」と答えるにとどめた。

首相、加計コメントも愛媛文書も「コメントしない」連発(10:40)

【加計学園問題】加計学園が出したコメントには「コメントしようがない」。愛媛県が明かした記録文書には「コメントする立場にない」――。安倍晋三首相は、共産党の小池晃氏から追及をされ、こう繰り返した。

 愛媛県は21日、首相と加計孝太郎理事長が2015年2月に面会した、と学園側が説明していたとの記録文書を明らかにした。一方、学園側は26日、面会について「実際にはなかった」とのコメントを発表。県と学園の間で食い違いが生じたことから、野党議員は質問で真相究明を強く求めているが、首相は答弁を避け続けている。

加計コメント真実なら…「作り話」で巨額補助金求めたことに(寸評)

(星野典久記者) 今回発表された学校法人・加計(かけ)学園のコメントに疑問の声が集まっているのには訳があります。「当時の担当者が、実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出した」とする主張が事実だとすると、加計学園は今治市や愛媛県に対し、「作り話」で獣医学部新設の働きかけを行っていたことになるからです。

 愛媛県が国会に提出した文書によると、2015年3月3日に加計学園と県が打ち合わせをしました。学園はその際、首相と理事長が同2月25日に面談し、「首相からは『そういう新しい獣医大学の考えはいいね。』とのコメントあり。」と報告。そのうえで「県・市の財政支援をお願いしたい」と求めています。

 県と加計学園の面会から約3カ月後の15年6月、市と県は国家戦略特区に申請。17年1月には加計学園だけが公募に応じ、同3月に市は学校予定地(36億7500万円相当)の無償譲渡と、建設にかかる総事業費の半額(最大96億円)を補助することを決めました。もし加計学園の説明通りなら、虚偽の報告とともに多額の公金を県や市に求めていたことになります。

 教育機関としての信用が失墜しかねないようなコメントを学園があえて出したのは、安倍首相の国会答弁との整合性を図る狙いがあるとみられます。首相と加計氏の面会が事実であれば、獣医学部新設計画を知ったのが特区の事業者として正式に決定した「17年1月20日」とする首相答弁が虚偽になるからです。

 野党側にはこうした背景を踏まえた追及が求められます。

日報問題、防衛相「組織の基本がおろそか」(10:40)

【自衛隊の「日報」問題】小野寺五典防衛相はイラクに派遣された陸上自衛隊の日報について、「当時の稲田朋美防衛相に報告されなかったのは重大だが、故意を示す事実は確認できなかった」と述べ、組織的な隠蔽(いんぺい)を改めて否定した上で、「組織の基本がおろそかになっていることは、あってはならない」と釈明した。公明党の宮崎勝氏の質問に対して答えた。

佐川氏の虚偽答弁43回、11回の麻生氏は「職責全う」(10:15)

【森友学園問題】麻生太郎財務相は、財務省による公文書の改ざん・破棄についてトップとしての責任を問われ、「調査をし、職責を全うしたい」と述べた。ただ、同省が進めている調査結果の公表時期は「捜査が続行している」と明言を避けた。立憲民主党の福山哲郎氏の質問に対し、答えた。

 参院事務局は、交渉記録を「廃棄した」との趣旨で虚偽の答弁を行った回数について、当時の財務省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)氏が衆参両院で計43回、麻生氏は同様に計11回あったとの調査結果を明かした。太田充・現理財局長は「事実と異なる答弁をしていた」と改めて陳謝した。

首相、加計コメントの事前調整「ございません」と否定(09:50)

【加計学園問題】安倍晋三首相は、加計学園側が首相と加計孝太郎理事長が2015年2月25日に面会していないとのコメントを出すことを学園側から事前に聞いていたかについて、「まったくございません」と否定した。首相はさらに、2月25日に加計氏と面会も会食もしていない、と否定し、会食は「(15年の)前年12月とその後の4月」と述べた。立憲民主党の福山哲郎氏への答弁。

 愛媛県が今月21日に公表した文書で、首相と理事長が2月25日に面会した、と学園側が説明していたとの記録が明らかになった。福山氏が「なぜ学園に抗議しなかったのか」と問われたのに対し、首相は「抗議するのは理由がない」と述べるにとどめた。

国民民主・増子氏、水掛け論で終了…準備不足?(寸評)

(南彰記者) 野党のトップバッターで質問に立った、国民民主党の増子輝彦さん。参院の野党質問者のなかでは最長の38分の持ち時間を与えられました。森友・加計学園問題について「なかなか解明できない」「徹底的にやらないと同じことの繰り返しだ」と述べ、国会に調査特別委員会を設置するよう主張しました。

 しかし、肝心の安倍晋三首相に対する質問内容は、23日の衆院厚生労働委員会などですでに問われている内容ばかり。増子氏は終了後、「残念ながらきょうの質疑は、過去の繰り返しでしかない。これでは真実は明らかにならない」と記者団に語りましたが、連日のように新しい事実が明らかになり、事態が刻々と動いている問題にもかかわらず、準備不足が目立ち、水掛け論に終わってしまいました。

面会は「作り話」という加計コメント、愛媛資料とつじつま合わず(寸評)

(星野典久記者) 安倍晋三首相が2015年2月に加計学園理事長と面会したと記された愛媛県作成の文書が話題ですが、もう一人の当事者である今治市の菅(かん)良二市長が25日に会見し、市の担当者から、当時安倍首相が加計氏と面会したと報告を受けていた、と明かしました。

 首相と加計氏の面会を県と市が相次いで認めたことを受け、加計学園は26日にファクスでコメントを発表。国家戦略特区での申請を進めたいあまりに、県と市に対し、首相と理事長の面会という「作り話」を伝えていたというのです。

 これに対しては、野党側から「うその上塗り。ここまでしてつじつまを合わせなければならないのか」と疑問の声が噴出しました。

 たしかに、つじつまが合わないのです。たとえば愛媛県が国会に提出した資料の中にあった、15年3月3日の愛媛県と加計学園の面会を記録した県の文書には、首相と加計氏の面会時に学園提供の資料があったことが記されています。目指すべき大学の姿に関するアンケートなどが記載された資料で、「新しい教育戦略」とタイトルが付けられていたそうです。

 県提出の文書にはこうした具体的な記載があります。面会の事実が加計学園担当者の「作り話」だとしたら、かなり巧妙な話ではありませんか。

 野党側はこうした点を踏まえて、加計学園のコメントの信頼性を追及する構えです。

ヤジに逐一反論の「得意技」で追及かわす首相(寸評)

(斉藤太郎記者) 「あれ?質問していない? 質問が分かりにくかったので」「(森友問題をめぐり財務省が公表した)3千ページを読むのは大変ですよ」――。安倍晋三首相は野党議員のヤジに逐一反論する「得意技」で、のらりくらりと森友・加計問題の追及をかわしています。

 野党議員からヤジが出ると、質疑を仕切る委員長に「注意してください」とお願いしたり、逐一反論したりすることで、自分の答弁のペースを保とうとするのは首相の常套(じょうとう)手段です。たいしたヤジが飛んでいないのに反応し、野党議員から「なんにも言っていないじゃないか!」と突っ込まれたこともあります。

 わたしは国会担当として日々の質疑をウォッチしていますが、首相は短い質問でたたみかけられると、余裕がなくなるようです。速いテンポの追及を得意とする立憲民主党の福山哲郎さんや共産党の小池晃さんが質問に立ちます。

首相、交渉記録の改ざん・廃棄「私の答弁が起点ではない」(09:10)

【森友学園問題】安倍晋三首相は、自らの昨年2月の答弁を機に財務省の文書改ざんや交渉記録の破棄が起きたとの指摘に対し、「私も妻も事務所も関わっていないのは明らか。私の答弁が起点になっていないと思う」と否定した。国民民主党の増子輝彦氏への答弁。

 首相は昨年2月17日、「私や妻が(国有地売却に)関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と答弁していた。財務省は今月23日に学園とのやりとりを含む交渉記録を国会に提出した際、国会答弁に合わせるために昨年2月下旬以降、交渉記録を廃棄していたことを明らかにしており、首相答弁と時期が重なっている。

まだ出ない昭恵氏絡みの記録、森友審議の焦点(寸評)

(南彰記者) 森友学園の国有地売却をめぐり、安倍政権が「ない」と言ってきた約1千ページの交渉記録が23日に開示されて初めて開かれる予算委員会だ。交渉記録には安倍晋三首相の妻昭恵氏の名前が残されていた。

 最初に質問に立った自民党の森雅子氏は「(昭恵氏が)便宜を図っていないことが逆にわかるだけで、なぜ隠す必要があったのか」と財務省をやり玉に挙げて、首相側を“アシスト”した。だが、決裁文書で取り上げられていたにもかかわらず、開示されなかった記録がある。

 特に籠池泰典理事長(当時)が近畿財務局と面会し、「昭恵氏を小学校建設予定地に案内し、『いい土地ですから、進めて下さい』と言われた」と述べて、昭恵氏と現地で撮った写真を示していた2014年4月28日の面会記録が開示されていない。

 この直前の交渉記録では「今後も、当方指示に真摯(しんし)に対応することは期待し難いという印象」(原文ママ)と学園側との交渉にいらだっていた状況が、なぜ前向きなものに変化していったのか。野党との質疑ではいまだに「ない」と言われている記録が審議の焦点になりそうだ。

首相、日露首脳会談「北朝鮮について突っ込んだ話をした」(09:00)

 【日ロ首脳会談】安倍晋三首相は26日夜(日本時間27日未明)のロシアのプーチン大統領との首脳会談について「北朝鮮情勢については相当、突っ込んだ話をした。核・ミサイル、拉致問題を包括的に解決する我が国の立場を説明し、理解を得た」と強調した。また、「米朝首脳会談が成功するよう後押しすることでも一致した」とも述べた。自民の森雅子氏の質問への答弁。

 4日間の日程でロシアを訪問していた安倍首相は、27日午後2時46分に帰国。私邸で官房副長官らと国会答弁の打ち合わせをしたうえで今日の集中審議に臨んでいる。

首相と加計理事長の面会…愛媛県文書と首相、どっちが正しい?(寸評)

(星野典久記者) 安倍晋三首相と学校法人「加計学園」の加計孝太郎理事長との間で獣医学部新設に関してやりとりがあったことを記す新たな愛媛県作成の文書が明らかになるなど、この一週間で激しい動きがあった加計学園問題。安倍首相は、どう説明するのでしょうか。

 「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」。21日に国会に提出された新たな愛媛県作成の文書には、安倍首相が2015年2月25日に加計氏と面会し、獣医学部計画の説明を受けたうえで、そう述べたと書かれていました。

 これが事実だとすれば、加計学園の計画を初めて知った時期を「17年1月20日」としてきた首相答弁が虚偽となるうえ、会食やゴルフをともにしたことが、関係業者とのつきあいについて定めた大臣規範に抵触する可能性も出てきます。

 愛媛県文書の国会提出を受け、安倍首相と加計氏は面会の事実自体をそろって否定しました。安倍首相は「ご指摘の日に加計理事長と会ったことはない」とし、「念のため昨日、官邸の記録を調べたが、確認できなかった」と説明しました。けれども、面会を否定する公文書などの記録は示されませんでした。

 安倍首相と加計氏の主張と、愛媛県提出の文書の内容とが真っ向から対立している状態です。さて真実はどこにあるのか。予算委審議の行方に注目です。

首相、加計理事長との面会を改めて否定(08:50)

【加計学園問題】安倍晋三首相は2015年2月25日に加計孝太郎理事長と面会したことを改めて否定した上で、「加計氏と獣医学部新設について話したことはない」と強調した。首相と加計氏が15年2月25日に面会したとの記録文書を愛媛県が公表したのに対し、学園側が26日、面会を否定するコメントを出した。首相はこの学園側のコメントに沿った答弁をした形だ。自民党の森雅子氏の質問に答えた。

交渉記録廃棄「国会審議の冒瀆」 理財局長が陳謝(08:35)

【森友学園問題】財務省の太田充理財局長は同省が森友学園との交渉記録を意図的に廃棄していた問題について、「国会審議の冒瀆(ぼうとく)と言われても何の言い逃れもできない」と陳謝した。決裁文書の改ざんについては「複数の職員が関与していた。職員が『そうすべきではない』と言わなかったのかを含め確認し、調査結果を本当に速やかに提出するよう作業している」と述べた。

 参院予算委員会で始まった集中審議で、最初に質問に立った自民党の森雅子氏が「公文書は作成したら官僚のものではない。国民のものだ。国民のものに勝手に手をつけてはならない」と追及したのに対し、答えた。

参院予算委始まる。加計で首相、森友で昭恵氏関与が焦点(08:26)

 安倍晋三首相や麻生太郎財務相が出席する参院予算委員会の集中審議は午前8時26分、開会した。加計(かけ)学園の獣医学部新設への首相の関与の有無や、森友学園へとの国有地取引の交渉記録を財務省が隠蔽(いんぺい)しようとした経緯の解明が焦点。与党は米朝首脳会談の見通しや、週末の日ロ首脳会談の成果などもただす構えだ。

 加計問題では、愛媛県が2015年2月に加計孝太郎理事長が首相と面会したと学園側から説明があったとの文書を公表したのに対し、学園側は今月26日、面会を「実際にはなかった」とするコメントを発表。面会が事実なら首相が計画に関与した疑いが強まり、コメント通りなら学園が架空の話を自治体側に持ち出していたことになるため、野党側は追及を強める構えだ。

 森友問題では、財務省が「残っていない」としてきた交渉記録を23日に公表。記録には首相の妻、昭恵氏付の政府職員の関わりがうかがえる記述があり、野党は真相究明を求めるとともに、麻生氏の責任問題を問う見通しだ。

 参院予算委の質疑は正午まで。午前9時50分ごろに立憲民主党の福山哲郎氏、10時50分ごろには共産の小池晃氏が質問に立つ予定。

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