[PR]

 おたふくかぜにかかった人の約300人に1人が合併症で難聴になっていたことが藤森小児科(千葉市)の藤森誠医師らの調査でわかった。31日から岡山市で開かれる、日本感染症学会と日本化学療法学会の合同学会で発表する。

 調査は健康保険組合の加入者158万人の診療報酬明細書のデータを分析した。2014年4月~15年3月に「おたふくかぜ」と診断を受けた人は2822人おり、その後におたふくかぜが原因による難聴でステロイド治療を受けていた患者は10人だった。発生確率は282人に1人だった。

 おたふくかぜは、ムンプスウイルスによる感染症。耳の下からあごにかけての腫れや発熱が特徴で、合併症として難聴や髄膜炎が知られている。

 一時期はしか(麻疹)と風疹との混合でワクチンが定期接種されていたが、ワクチンによる無菌性髄膜炎が問題となり、1993年に中止された。現在は任意接種で、接種率は4割程度にとどまる。関連学会などが定期接種を求めて国に要望書を提出している。

 これまでの研究で合併症で難聴になる確率は約1千人に1人と言われている。藤森医師は「おたふくかぜの合併症をビッグデータで調べた研究はあまりなく、改めて高い確率で難聴が起こる可能性があることがわかった」と話している。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(水戸部六美)