[PR]

 本格的に夏が始まる前でも、暑さに体が慣れないうちに急に気温が上がると、体温がより上昇して熱中症のリスクが高まることを、名古屋工業大や東北大などの研究グループが明らかにした。6月上旬から梅雨明けごろまでは暑さに慣れていない人が多いとされ、急激な気温上昇で熱中症になりやすいと、注意を呼びかけている。

 夏の暑さに耐えられるように体は日ごとに順応していくが、暑さに慣れないうちは同じ体温でも汗のかき始めが遅く、出る量も少ないなど体の外へ熱を排出しにくいと考えられている。

 名古屋工業大の平田晃正教授(医用工学)らの研究グループは、身長170センチ、体重65キロの人を想定し、気温の上昇や運動に伴う体温の変化をスーパーコンピューターで計算。暑さに慣れた状態の人と慣れていない状態の人で熱中症のリスクの違いを評価した。

 その結果、6月中旬の梅雨の晴れ間の気象条件(最高気温29度、湿度40%)で、1時間の軽い運動をすると、暑さに慣れた人は体温の上昇が0・5度にとどまったが、慣れていない人は1度ほど上昇し、熱中症のリスクが高かった。

 平田さんは「『気温がそれほど高くないから大丈夫』と油断せず、運動中も適度に休憩を入れるなど熱中症に注意してほしい」と話している。(西川迅)