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 南米ブラジルで、燃料費の値上げに反発したトラック運転手らによるストライキが続いている。21日に始まり、9日目に突入したが、運転手たちは「燃料費が安くなるまでやめない」と息巻く。物流が止まったことによる物不足は深刻で、ストを支持していた市民からも批判が出始めた。

 サンパウロ郊外の高速道路上で29日、大型トラックが列をなして止まっていた。バグネル・ビアンシさん(35)は「燃料の値上げもひどい。燃料税も高すぎる」。23日からストに参加しているという。食料や水は、近所の人が差し入れている。「ストは支持されている」と話した。

 先月まで9千レアル(26万円)ほどだった月の燃料費は、今月は走行距離が変わらないのに1万レアル(29万円)を超えそうだという。自営業のため、値上がり分は手取りに直結する。

 ストは全国運転手協会の呼びかけで始まった。政府と協会は燃料税の減免などで2度合意したが、納得しない運転手たちがSNSで連絡を取り合い、全国でストを続けている。

 物流が止まり、ガソリン不足でバスが運行中止や減便になり、学校は休校に。薬不足で緊急以外の手術を取りやめる病院も出ている。南東部エスピリトサント州では、えさが届かず、100万羽の鶏が餓死。さらに3千万羽と、15万匹の豚も餓死寸前だという。経済的損失は340億レアル(約9900億円)に及ぶとの試算もある。

 ガソリンスタンドに3時間半並んで、補給できたという主婦のパトリシア・メデイロスさん(45)は「最初はストを支持したがもう限界。早く終わってほしい」と話した。(サンパウロ=岡田玄)

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