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 自民党の農産物輸出促進対策委員会は30日、輸出に取り組む生産者が登録するコミュニティーをつくり、重点的に支援することで輸出拡大を目指すとの提言をまとめた。「グローバル・ファーマーズ・プロジェクト」と名付けたこの提言を踏まえて、農林水産省は夏にも特設サイトをつくり、登録生産者の募集を始める。JAに近い議員からは反発の声も上がった。

 政府は農林水産物と食品の輸出額を2019年に1兆円にする目標を掲げるが、取り組む生産者は限られている。委員会は小泉進次郎委員長ら若手主体で議論を進め、「平等の名の下に広くうすい取り組みをするのではなく、真に結果を出しうる生産者を重点的に支援する」と打ち出した。

 提言によると、輸出に積極的な生産者や生産者団体、商社などが「グローバル・ファーマー」として農水省のサイトに登録。グループ内で海外市場の需要や規制、政府の支援策などの情報を共有し、互いの交流や連携を促す。

 政府は登録した生産者を対象に、海外の好みや規制に対応した生産態勢づくりを重点的に支援し、輸出に振り向ける農産物が十分に確保できるようにする。海外に比べて値段の高いコメは、新しい技術を使ったコスト削減の実証試験に取り組むとしている。

 この日の会合では、JA出身の山田俊男参院議員が「特定生産者の囲い込み。JAなどの協同の取り組みを評価しないと絵にかいた餅で、(提言書を)破り捨てるぐらいの憤りを地方から受ける」と反発。小泉氏が「(乗り気でない生産者に)予算があるから使いませんかと言って回っている場合じゃない」と応じる一幕もあった。(山村哲史)