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 午後10時で仕事のパソコンは使えません――。愛知県大府市は働き方改革の一環で、職員のパソコンを深夜、庁内ネットワークから強制的に遮断する実証実験を6月1日から始める。物理的に残業できなくすることで職員の健康管理につなげ、業務の効率化も図る狙いだ。

 総務省は「すべてを把握していないが、(地方自治体では)聞いたことがない」としており、全国的にも珍しい取り組みという。

 電通社員の過労死問題をきっかけに、大府市は2016年12月から、午後10時に庁内を一斉消灯して残業抑制を図ってきた。だが、再点灯して仕事を続ける職員もいて、時間外労働が年360時間を超す職員がこの数年は30人前後で推移。残業抑制が徹底しきれていなかったという。

 実証実験の対象は交代制の消防職を除く約600人の全職員。原則午後10時~翌日午前7時にパソコンを庁内ネットから遮断し、インターネットも使えなくする。午後9時と9時半に業務終了と帰宅を促すメッセージを画面に表示する。効果を検証し、9月の本格運用を目指す。

 岡村秀人市長は「午後10時は最低ライン。職員には仕事の効率化も考えてもらい、将来的には午後8時にしたい」と話した。(豊平森)