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 2008年に7人が死亡、10人が重軽傷を負った東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、大けがをした浜田市の会社員、湯浅洋さん(64)が31日、島根大学(松江市)で講演した。6月8日で、事件から10年。学生を前に湯浅さんは「犯人への恨みはないが、彼がどんな人間なのか、それを知りたい」と心境を語り、事件と向き合い続けた年月を振り返った。

 湯浅さんは2年ほど前から浜田市で暮らすが、事件当時は東京でタクシーの運転手をしていた。

 その日、秋葉原の交差点で信号待ちをしていると、悲鳴が聞こえた。すぐに目の前の赤信号の交差点にトラックが侵入してきた。通り過ぎた後、交差点には男性が倒れており、駆け寄ってかがんで介抱した。その最中、背後から右脇腹を刺された。最初は気がつかず、立ち上がると「着ていたワイシャツを押し上げるくらい、鼓動に合わせて血が噴き出した。経験したことのない痛みに襲われた」。

 湯浅さんは救急車で病院に搬送…

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