(一日一歩)選手の感情にも監督責任
構成・井上啓太
なぜスタメンから外されたのか――。起用を巡って選手からそう詰め寄られることは珍しくありません。ただ、監督としての判断もあり、伝えるべきことは直接、選手に伝えるようにしています。チームのかじ取り役を担っていくには、日頃のコミュニケーションが重要だと考えています。
日本大アメリカンフットボール部の悪質なタックル問題はスポーツに関わる身として残念に思っています。相手にケガを負わせることを戦略としてしまったら、それはもうスポーツではなくなってしまう。具体的な指示があったのかどうかは別として、指導者は選手のプレーについて責任を負わなければならないと考えます。
一般論として、監督の責任はどこまで及ぶのか。勝ち負けにおける戦術面はもちろんですが、私は選手個人のプレーのモラルについても責任を負うべきだと考えます。相手への敬意を欠いたプレーは、指導者として見過ごすわけにはいきません。
監督の感情は選手に伝染しま…