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 東芝は1日、半導体子会社「東芝メモリ」を、米投資ファンドのベインキャピタルが率いる「日米韓連合」に売却したと発表した。東芝メモリは独立した半導体専業メーカーになった。売り上げ規模は業界8位前後で、3年後の株式上場をめざす。

 東芝は1日付で、保有する東芝メモリの全株を日米韓連合に約2兆円で譲渡した。日米韓連合にはベインのほか、光学機器のHOYA、アップルなど米IT4社、韓国の半導体大手SKハイニックスが参画。東芝も3505億円を再出資し、日本の銀行団も計6千億円を融資した。

 東芝メモリの議決権比率は、ベイン49・9%、東芝40・2%、HOYA9・9%で、日本勢でぎりぎり過半を握る形にして「日の丸半導体」の最後のとりでを維持した。東芝の議決権のうち33・4%は、政府系ファンドの産業革新機構と日本政策投資銀行が「指図できる権利」を持つ。

 東芝メモリの年間売上高は約1兆2千億円、営業利益は約4800億円。1年後には社名から「東芝」を外す予定だ。

 製品の「NAND(ナンド)型フラッシュメモリー」は、スマートフォンの記憶装置やメモリーカードに使われる。東芝が1987年に世界に先駆けて発明し、調査会社IHSマークイットによると、昨年の世界シェアは韓国サムスン電子に次ぐ2位。人工知能(AI)ブームを受けて増設が相次ぐ企業のデータセンターにも用途が広がり、需要が急拡大している。三重県四日市市の工場で米ウエスタンデジタルと共同生産しており、7月には岩手県北上市で新工場の建設も始める。

 東芝は約1兆円の売却益を得て、財務をさらに強化して経営再建を加速させる。今後は営業利益の9割を稼いでいた東芝メモリに代わる収益源の育成が課題になる。(北川慧一)