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 フィリピンの上院と下院は5月31日までに、南部ミンダナオ島のイスラム教徒居住地区にイスラム自治政府の樹立を認めるバンサモロ基本法を、それぞれ可決した。同法は2022年に選挙を行い、自治政府を設立すると規定している。

 下院が5月30日に、上院が31日に可決した。両院の法案には大きな違いがなく、今後両院で協議し、法案を一本化する。7月にも両院が修正案を承認し、ドゥテルテ大統領が署名、成立する見通しだ。

 法案はミンダナオ島にある「イスラム教徒自治区」を廃止し、予算編成権など、より高度な権限を持つ自治政府を認める内容だ。22年にも自治政府に一定の権限を国から委譲する。

 ミンダナオ島で暮らすイスラム教徒の一部は1970年ごろから政府が進めたキリスト教徒の入植に反発し、武力闘争を先鋭化させた。各地で十数万人が死亡、延べ200万人以上が避難したとされる。

 12年にアキノ大統領(当時)と武装勢力モロ・イスラム解放戦線(MILF)の議長が和平に合意。だが、武装解除の方法などをめぐり自治政府設立に向けた議論が難航していた。ミンダナオ島出身のドゥテルテ大統領は国内の平和と安定のためには自治政府の設立が必要だとの考えを示してきた。(シンガポール=守真弓)

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