[PR]

 春から初夏にかけて繁殖する野鳥のヒナが巣立つ季節を迎えている。ツバメやスズメ、ムクドリなど人里近くで生息する野鳥の若鳥が空を飛ぶ姿が見られる一方、県鳥獣保護センター(富山市婦中町吉住)には、巣立ち前のヒナが持ち込まれている。

 同センターは現在、6羽のカワラヒワと1羽のツバメを救護している。管理員の見浦沙耶子さん(38)によると、孵化(ふか)後約2週間のカワラヒワ4羽は自分でエサをとれず、注射器の先を切り取った道具で穀物を練ったエサを与えている。孵化後約3週間の2羽は、カゴの内側に穀物の穂をくくりつけ、それがエサだと認識するよう訓練中。民家の庭木の巣にいたが、気づかずに庭木が剪定(せんてい)され、親鳥が戻ってこなくなったという。

 同センターには昨年度、ケガをしたり巣立ち前に巣から落ちたりした44種、計230羽の野鳥が持ち込まれた。このうち半分は手当てのかいなく死んだ。見浦さんは「野生に放すことができた若鳥も、親鳥から生きていくすべを習えなかったので生きていけるかどうか」と話す。また「自然界で若鳥は死ぬことが多い。人間が手を出すことは果たしてよいことなのか悩む」という。

 同センターは、交通事故や農薬中毒など人間が原因でケガや病気になった野生鳥獣を救護するが、「巣から落ちたヒナは巣に戻す」「巣立ちしたばかりのヒナは近くの茂みに置く」と呼びかけている。問い合わせは同センター(076・469・5555)。(高津守)