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 NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」は、西郷隆盛が流された奄美大島を舞台にしたエピソードを4週かけて描いた。西郷が目にしたのは、サトウキビ栽培を強制されて薩摩藩に収奪される島民たちだ。明治維新から150年のいま、「黒糖地獄」とまで称された植民地的圧政を描く意義とは。

 奄美大島での暮らしが始まった放送回で、話題になったのは現地の言葉をすべて字幕で解説したことだ。「異世界に来た感じを出した」と制作統括の桜井賢さんは語る。薩摩藩が武力で奄美を支配下に置いたのは17世紀初頭。それまでは琉球王国のもとにあり、鈴木亮平が演じる西郷も当初は入れ墨など異文化に嫌悪感を示す。

 高値で取引される砂糖は、薩摩藩の屋台骨を支えた。奄美では砂糖で年貢が割り当てられ、余った砂糖も自由に売れなかった。貨幣の流通は禁じられ、薩摩からの米や日用品が不平等な歩合で交換された。サトウキビ畑の拡張でモノカルチャーに陥り、食糧難は常態化した。借金を返せない債務奴隷が多数生まれた。

 「薩摩の殿様や役人が湯水のように銭を使うから、この島は砂糖の地獄になった」。劇中では、二階堂ふみが演じ、西郷の妻となる愛加那(あいかな)がそう糾弾する。西洋技術の導入など開明派として知られ、維新の原動力にもなった薩摩藩主・島津斉彬(なりあきら)だが、藩財政への負担は大きく、収奪は過酷さを増した。

 3日の放送で藩に許されて帰還…

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