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 髪の毛などが抜ける「円形脱毛症」。日本皮膚科学会は昨年12月、7年ぶりに改訂した診療ガイドライン(指針)で、ウィッグ(かつら)の使用を推奨し、「治療しないこと」も選択肢にあげた。根本的な治療法がないなか、患者の心身の負担なども考慮し、治療に固執しない考え方があることを示した。

ウィッグ着用も推奨

 東京都内の大学院生、吉村さやかさん(32)は7歳ごろから後頭部の毛髪が抜け始めた。脱毛が全身に及ぶタイプの円形脱毛症と診断され、半年から1年の間にほとんどの毛が抜けた。

 薬だけでなく、鍼(はり)やローラーによる刺激といった、科学的根拠に乏しい方法も試したが、効果はなかった。一時は不登校になったが、中学生になってからは周囲も話題にせず、楽しく過ごせた。治療からは自然と足が遠のいたという。

 大学院では現在、社会学を専攻し、調査の一環で円形脱毛症の当事者の聞き取りを続けている。患者が抱える生きづらさの背景を調べている。

 東京医科大の坪井良治主任教授…

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