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 理化学研究所と医療ベンチャーのオーガンテクノロジーズ(本社・東京)は4日、男性の頭皮から採った髪の毛のもとになる細胞を培養し、大量に毛髪を増やす技術を開発したと発表した。髪の毛のない部分に移植すると再び毛が生えるという。来年にも男性型の脱毛症の人への臨床研究を始め、早ければ2020年に実用化を目指す。

 理研の辻孝チームリーダーの研究グループが、開発してきた技術を発展させた。グループは12年、マウスから採った細胞を培養し、毛を作り出す「毛包」という器官を作った。毛のないマウスの背中に移植すると、そこから毛が生えた。

 今回は、ヒトの頭皮から種類の違う三つの幹細胞を取り出して組み合わせて品質を保ちつつ効率良く毛包を作る技術を開発し、大量に増やすことに成功した。1平方センチの頭皮から、髪の毛1万本分の毛包を約20日間で作れる。移植後は毛髪が「再生」し、生え替わりのサイクルが持続するという。

 7月から毛のないマウスの背中に移植して、アレルギー反応が起きないかや腫瘍(しゅよう)ができないかなど安全性を確認する。来年にも国内には約1800万人いるとされる男性型の脱毛症を対象に臨床研究を始める。

 辻さんは「今回の成果で研究面の段階を越えた。毛髪の再生医療は社会的関心が高い分野だ。日本発の産業化を目指したい」と話した。(戸田政考)