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 ナチスドイツの国民啓蒙(けいもう)・宣伝大臣だったヨーゼフ・ゲッベルスの秘書だった女性にインタビューをしたドキュメンタリー映画「ゲッベルスと私」が16日、東京で封切られる。「深く考えることなく悪に同調した、普通の人を描いた映画。いまの世界に重なる」と監督は言う。

 映画は、ゲッベルスの秘書だったブルンヒルデ・ポムゼルさん(1911~2017)が人生をふり返る語りで進む。撮影当時103歳。ナチ党大会などの記録映像や、ゲッベルスの言葉が挟みこまれる。

 漆黒の画面で、ポムゼルさんの深いしわを、カメラは浮き彫りにする。

 1933年、ドイツでヒトラーが政権をとると、彼女はよい仕事を得るためナチ党員になった。入党するために行列した日のことをいきいきと語るポムゼルさん。国営放送局に職を得て、42年に宣伝省に移ってさらに高給取りに。ユダヤ人の友人とは疎遠になった。

 宣伝省はエリートの雰囲気で居心地がよかった。ゲッベルスは「いつも身だしなみがよくて上品な人」。それが、演説になると豹変(ひょうへん)した。総力戦と反ユダヤ政策貫徹を訴えて聴衆を熱狂させたゲッベルス演説会に参加して、彼女は困惑しながら拍手したと言う。

 「いまならもっと深く考えられる。そして不気味に思う。なぜみんなあんなに熱狂したの?」

 ナチスドイツによるユダヤ人虐…

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