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 大阪府河南町の府立近つ飛鳥博物館は、6世紀ごろの古墳が250基以上も集まる国史跡・一須賀(いちすか)古墳群の中にある。だが展示で、この古墳群にあまり詳しく触れていないのが気になっていた。現在開催中の企画展「渡来人と群集墳 一須賀古墳群を考える」(17日まで)に展示された主要な古墳の出土品を見て、あらためてその面白さがわかった。

 一須賀古墳群では韓国のものとよく似た金色に輝く装身具が出土し、5~6世紀に朝鮮半島南西部の百済(くだら)や、南端部の加耶(かや)から渡ってきた人々と、その子孫の「渡来人」集団が築いたと推定される。すぐ北のエリアには用明天皇や推古天皇、聖徳太子の墓とされる古墳がある。一須賀古墳群を築いた人々と、王権や蘇我氏など有力豪族の関係も興味深い。

 大阪では百舌鳥(もず)・古市古墳群が世界遺産候補になり、古墳への関心が高まっている。一須賀古墳群は地味だが、巨大な古墳の築造が終わった後の大阪の歴史を知るには重要な史跡だ。公園が整備され、多くの横穴式石室も見学できる。ぜひ、そばの博物館で古墳群の詳しい展示がいつでも見られるようにしてほしい。

(編集委員)

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