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 労使間の時間外労働の取り決めを超えて医師に残業させたとして、岐阜県立下呂温泉病院(岐阜県下呂市)が、高山労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かった。時間外労働の割増賃金が不払いの可能性も指摘され、病院は職員約400人の時間外労働を再計算している。

 病院によると、勧告は昨年12月26日付。病院では労使間で医師の残業時間の上限を月45時間までとし、特別条項で1年のうち6カ月までなら残業を月100時間まで認める労使協定(36協定)を結んでいる。

 しかし、上限を超えて残業した医師は、2016年4月から勧告を受けた17年12月までに4人いた。このうち整形外科の男性医師の残業時間は6カ月間は特別条項で認められた100時間の枠内だったが、残る6カ月間は月45時間の上限を超えていたという。

 勧告を受け、病院では整形外科の医師を1人増員したほか、事務代行職員も増やした。丹羽誠事務局長は「勤務する医師の負担が大きいので、少しでも負担が軽くなるように取り組んでいきたい」としている。

 国は過労死認定基準(過労死ライン)を「残業が1カ月100時間、または2~6カ月の月平均で80時間」としている。(山野拓郎)