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 子どもを産みやすい環境づくりにつなげようと、山口市は、産婦人科医の増員や新たに産科診療所の開設をした病院や医療法人に費用の一部を補助する制度を始めた。背景には全国的な産科医不足がある。

 市健康増進課によると、市内でお産を取り扱う医療機関は三つで、そのうち、ハイリスクな出産に対応する病院は山口赤十字病院だけという。5年前には五つあった。

 「昼夜を問わない勤務体系や医療訴訟に発展するケースが多いことから産科医のなり手が少ない」と同課の担当者は話す。加えて産科医の高齢化も重なり、全国的に産科医の数は減少傾向にあるという。

 こうした状況をうけ、市は4月から医療機器の購入や増員した医師に支払う給料などの経費の3分の2(上限2千万円)を補助する制度をはじめた。

 新たに診療所を開くか、産科医を増員した医療機関が対象。市内で継続して10年以上お産を取り扱う見込みがあることなどが条件になる。

 市内の産婦人科「ながやレディースクリニック」の長屋寿雄院長は「補助金制度は現状改善に向けた追い風になる」と期待を寄せる。一方で「補助金で全てが解決するわけではない。医師不足などの問題解決の足がかりになれば」と話した。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(金子和史)