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 和歌山県田辺市で変死した資産家の男性について、県警は6日、死因は急性覚醒剤中毒と判明したと発表した。遺体から覚醒剤成分が検出されており、事件、事故の両面で、摂取の経緯などについて慎重に捜査している。

 発表によると、男性は田辺市の会社社長野崎幸助さん(77)。5月24日午後10時半ごろ、自宅2階の寝室で野崎さんが倒れているのを妻が発見し、119番した。身の回りの世話をしている手伝いの女性が心臓マッサージをするなどしたが、死亡が確認された。発見時、野崎さんには目立った外傷はなかった。また室内に荒らされた形跡はなかった。死亡推定時刻は同日午後9時ごろという。

 捜査関係者によると、解剖の結果、血液や胃の内容物などから、致死量を超える覚醒剤成分が検出された。遺体には注射痕がなかったことから、口から摂取した可能性が高いとみている。

 県警は覚醒剤が周辺で使われていなかったかなど、薬物の入手経路を調べているほか、6月2日に東京都新宿区にある妻の別宅を、3日に港区の手伝いの女性の自宅を、それぞれ容疑者不詳の殺人容疑で家宅捜索。野崎さん方に設置されている防犯カメラの映像の解析も進めている。

 野崎さんは田辺市内で酒類販売や金融・不動産業などを営む資産家として知られ、多くの女性との交際をつづった本「紀州のドン・ファン」を2016年に出版し、週刊誌やテレビなどにも登場。今年4月に出版した続編で、2月に20代の妻と再婚したことを明らかにしている。

 県警が、野崎さんの死亡について発表したのはこの日が初めて。事件と断定しない段階で実名と死因を発表したことについて、すでに多くのメディアで実名が明らかにされ、匿名では混乱するためと説明。妻への報告後、発表したとしている。