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 今回の語り手は、今年創立50周年を迎えた京都精華大(京都市左京区)の学長、ウスビ・サコさん(52)です。西アフリカのマリからエリート留学生として中国に渡り、さらに日本へ。母国と日本の教育と暮らしを語ります。聞き手は近現代日本思想史の研究者、中島啓勝さんです。

 ――4月に学長に就任され、アフリカ出身の学長誕生がニュースになりました。

 「アフリカでは『日本社会は閉鎖的』という先入観が強く、マリだけでなくほかの国でも学長就任は取り上げられました。海外から取材の申し込みもたくさんありました。現在、私は日本の国籍を持っています」

 ――学長選挙に立とうと思った動機は何ですか。

 「4年間、人文学部長を務めた経験が大きかった。芸術系は技術を磨くことがメインになっています。何のために作るのか、それは自分の生き方とどう接点があるか、社会にどんなメッセージを打ち出せるか。それが大事なのに、そうした観点からの教育が十分ではない。改革は人文学部だけのためではなく、大学全体の変化につなげなくてはいけないと感じました」

 「学長選挙ではルーツに関係なく、同じチャンスが与えられました。教職員を前に日本語で大学のビジョンやアイデアを語り、全学生を前に候補者3人で討論会をしました。私が選ばれたのは、黒人やマリ出身だからではなく、変化をもたらす可能性があったからです」

 「大学はどこも、少子化で何か…

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