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 千葉県松戸市のベトナム国籍の小学3年、レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9)が昨年3月に殺害された事件で、殺人などの罪に問われた元保護者会長、渋谷恭正(やすまさ)被告(47)の裁判員裁判は15日、千葉地裁(野原俊郎裁判長)で遺族の証人尋問があった。リンさんの父親は「処罰されるまで娘は天国にいけない」と述べ、厳罰を求めた。

 リンさんの父レェ・アイン・ハオさん(35)はリンさんの遺体が発見された後、「とても悲しく心が痛すぎて」仕事ができなくなり、妻のグエン・ティ・グエンさん(31)は何カ月も自殺を考えるほどやつれていたと、声を詰まらせながら証言した。

 また、リンさんについて「日本とベトナムが大好きで、懸け橋になる仕事をしたかった」と振り返り、「社会に役立つ人間をめざしていたのに、なんで殺されたのか」と語気を強めた。傍聴席から見えないついたての奥からは、グエンさんの泣き叫ぶ声が響いた。

 検察側の主張によると、被告は2017年3月24日、登校中のリンさんを軽乗用車で連れ去り、わいせつな行為をした上で、首を圧迫し窒息させて殺害。遺体を同県我孫子市の橋の下に捨てたとされる。これに対し、被告は「やっていない」と無罪を訴えている。(松本江里加、寺沢知海)