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 スイス・ジュネーブで8日まで開かれていた国際労働機関(ILO)総会で、セクハラなど働く場での暴力やハラスメントをなくすための条約をつくる方針が決まった。初の国際基準ができることで、日本の現状は変わるのか。専門家やセクハラ被害者らは「国内法を整備する原動力になれば」と期待する。

 8日に採択されたILOの委員会報告では、来年の総会で法的拘束力のある条約という形で国際基準の採択をめざし、働く場での暴力やハラスメントの根絶に向けた基本理念と罰則を備える、とした。

 加藤勝信厚生労働相は同日の衆院厚労委で「世界各国で効果的なハラスメント防止の取り組みが可能となるよう、引き続き議論に積極的に参加したい」と述べた。

 職場でのハラスメントは日本でも深刻な問題だ。

 連合(日本労働組合総連合会)が昨年、18~69歳の仕事をもつ男女各500人に聞いた調査では、約56%の人が、職場でハラスメントを受けたり見聞きしたりしたことがあると答えた。

 最も多かったのがパワハラ(45・0%)で、セクハラ(41・4%)、女性(男性)にのみ特定の仕事を押しつけるなどのジェンダーハラスメント(25・4%)、マタハラ(21・4%)が続いた(複数回答)。ハラスメントを受けた人は、仕事や健康、日常生活に深刻な支障をきたしていることも浮き彫りになった。

 一方、ILOが欧米やアジアな…

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