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 静岡県で1966年に一家4人が殺害された事件で死刑判決が確定した袴田巌さん(82)の再審請求について、東京高裁が11日、再審開始を認めた静岡地裁の決定を取り消した。再審の扉が再び閉ざされたことに、支援者らは憤りをあらわにした。

 午後1時半すぎ、東京高裁前。弁護団の女性が厳しい表情で「不当決定」という紙を掲げると、集まった支援者らから「えー」「うそでしょ」「ありえない」など怒りや落胆の声が上がった。再審を申し立てた姉の秀子さん(85)は硬い表情のまま、「残念でございます。次に向かって進みます」と語った。

 袴田さんはこの日、浜松市の自宅で過ごした。秀子さんは決定を受け取る前の午後1時ごろ、東京・霞が関の弁護士会館で、集まった報道陣に「大いに期待しています」と語り、決定へ期待を寄せていた。

 弁護団長の西嶋勝彦弁護士は「とても承服できない。ただちに特別抗告すると同時に、巌さんの身柄が拘束されないよう最大限努力する」と話した。(三浦淳、小林孝也)