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 東海道新幹線の車内で9日夜、複数の乗客が男に次々と刺された。週末の夜に関西方面に向かう車内は騒然とし、乗客は恐怖に襲われた。JR東海は2015年に新幹線であった死傷事件を受けて安全対策を打ち出していたが、悲劇は再び起きた。

 事件が起きた「のぞみ265号」や、容疑者の身柄が確保された小田原駅に居合わせた乗客らは、突然の凶行で恐怖に包まれた。

 2号車に乗っていた男性(44)は「『緊急事態』のようなアナウンスがあった。私が乗っていた2号車にも多くの人が避難してきた。『誰かが刺された。血だらけのようです』と女性が言っていた」と話した。

 小田原駅にいた男子高校生は「ふくらはぎからももあたりが血まみれになった男が7、8人の捜査員に囲まれてパトカーに連行されていった」と話した。男は160センチぐらいでメガネをかけていた。抵抗することはなく無表情で淡々としていたという。同駅周辺には15台ほどのパトカーと5台ほどの救急車が集まり、ブルーシートに包まれた負傷者とみられる人たちが次々と搬送されていった。

 小田原駅の新幹線下りホームに居合わせた会社員の男性(25)は「警官が10人ぐらいで容疑者らしい男を取り囲み、車両から降ろしていた」と振り返った。

 ツイッターには同じ「のぞみ」に乗り合わせた乗客のものとみられるツイートが多数投稿された。「殺されると叫びながら(自分が乗っている車両に乗客が)何十人も駆け込んできた」「血だらけの人がいる」「逃げ場がない」など、当時の恐怖を伝えていた。

 別の新幹線に乗ろうと、駅のホームにいた神奈川県小田原市の男性会社員(27)によると、けがをしていない乗客も車両から降ろされていた。中には不安そうな表情でほかの乗客にもたれかかるように歩いている人もいた。その後駅構内では、警察官から事件のあった新幹線の乗客以外は改札の外に出るよう指示があったという。

■「空港並み」検査には…

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