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 9日夜に、神奈川県内の東海道新幹線の車内で、刃物を持った男に切りつけられ、男性1人が死亡、女性2人が重傷を負った事件。別の新幹線に乗り換え、翌10日午前2時過ぎにJR名古屋駅に到着した乗客らがパニックとなった車内の状況を語った。

 事件があった東京発新大阪行き「のぞみ265号」の12号車。めいと2人で乗車していた岐阜県可児市の女性(69)は、後ろから逃げてくる乗客で騒ぎに気付いた。振り返ると、3列ほど後ろの座席で、男がハンマーのような物で男性に殴りかかっていたという。

 直後に「逃げろー」という声を聞き、スマートフォンだけを手にめいと一緒に11号車に走った。11号車との接続部に来たところで、殺到した乗客が将棋倒しになり、「早く、早く」と悲鳴が上がったという。

 同じ12号車の神奈川県三浦市のパート女性(29)は「男が男性に馬乗りになって、無表情で殴っていた」と話した。また、愛知県常滑市の女性会社員(23)も、黒っぽいシャツの男が長い物を振り回しているのを見た。「男は最初、女性を狙ったが、助けようとした男性が狙われて亡くなった」という情報を、また聞きで耳にしたという。

 12号車にいた男性によると、床には弁当やペットボトルが散乱した。いったん降りた小田原駅のホーム上では、乗客らは座っていた席や身元を警察官から聞き取られたという。

 12号車から逃げようとする乗客で、車内はパニック状態になった。「血相を変えた人たちが20~30人、『ギャー』と声を上げながら14号車の方に逃げていった」。13号車にいた東京都中央区の会社員太田奨悟さん(33)はそう話した。通路には襲われて逃げてきた人の血が点々と滴り落ちていたという。

 名古屋市名東区の会社員男性(57)は乗務員から身を守るように座席のシートを外して渡されたという。やつれた様子で「信じられない」と語った。

 15号車にいた三重県四日市市の会社員藤井友佳子さん(53)は「『助けてください』という声が聞こえ、後ろを振り返ると女性が左の首元を押さえて血を流しながら逃げてきた」と話した。その女性は15号車と16号車の間で倒れ込み、その後、医者を名乗る男性が手当てをしていたという。

 12号車からやや離れた車両に…

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