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 8日に千葉県総合スポーツセンターで始まったラグビーの関東中学大会に、神奈川2位で参加した慶応普通部が、初日の1回戦を棄権した。8日は金曜日で、学校側が授業のある平日の大会参加を認めなかった。主催者によると、競技会場が確保できなかったため、異例の平日開催を余儀なくされたという。

 関東大会には各地区から選ばれた20チームが参加。慶応普通部以外の19チームは8日の1回戦から出場した。慶応普通部は生徒の活動について授業、課外活動、部活動と優先順位を定めており、同校は「授業を優先した。各校によって判断は異なると思う」と説明した。土曜日の9日にあった1回戦の敗者同士の試合には出場した。

 大会を主催する関東協会によると、関東大会は例年、埼玉・熊谷ラグビー場で土日に開催されてきた。しかし、2019年ワールドカップ(W杯)に向けた改修や準備のため、今年は使用できないことが昨秋に発覚。2面のラグビー場を確保できる場所は少なく、ようやく探した千葉の会場も8、9の両日しか借りられなかったという。

 会場選定は1年ほど前に確定しているのが通常で、協会の担当者は「時間がなく急場しのぎになってしまった」と話す。協会は平日開催について参加各校に事前に通達し、理解を求めていた。

 大会参加による「公欠扱い」は、一般的に日本中学体育連盟の加盟競技では認められているが、ラグビー、レスリングなどの非加盟競技では学校によって対応が分かれる場合がある。加盟には地域差もあり、ラグビーなら東京都は加盟、神奈川県は非加盟。スポーツ庁や中体連は「大会参加は学校の判断」というが、関東大会に参加した中学の指導者の一人は「中体連加盟かどうかで、学校の対応も変わると思う」と語った。

 中学生の貴重なプレー機会を「大人の事情」で奪った今回の一件。「W杯前だから仕方がない」で済ますのではなく、協会は課題の検証に取り組む必要がある。(野村周平)