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 品質データの不正問題に揺れる非鉄金属大手、三菱マテリアルの竹内章社長が引責辞任に追い込まれた。後任の社長に就く小野直樹副社長は、一連の問題の最終報告書を発表した3月時点で、本社がかかわる不正の疑いを知りながら、竹内氏とともに本社の不正への関与を否定していた。急転直下の首脳人事が、顧客や株主の理解を得られるかは不透明だ。

 社長の引責辞任の直接の引き金は、本社の生産拠点である直島製錬所(香川県直島町)の不正だった。日本工業規格(JIS)を逸脱した製品を、規格を満たした製品として出荷していたことが8日に発覚。子会社で不正が相次いでも竹内氏は続投を表明していたが、本社がかかわる不正の発覚から3日後に首脳人事を修正する事態となった。

 三菱マテは昨年末、子会社の品質データ改ざん問題に関する中間報告書を公表。グループ全体の調査を終えたとしていたのに、その後も不正が発覚し、2月以降、再調査を迫られた。再調査の過程で、最終報告書を発表した3月28日より前に直島製錬所の不正の疑いが判明したという。同社広報は11日、竹内氏や小野氏が最終報告の発表前の3月に調査結果の報告を受けていたことを新たに認めた。

 だが、三菱マテは今月8日まで本社の不正への関与を明らかにしてこなかった。JISの認証機関の日本品質保証機構(JQA)からの要請で、直島製錬所が4月に問題の製品の出荷を自粛していたが、それも公表していなかった。

 本社がかかわる不正の疑いを公表せず、最終報告書の公表を先延ばしして調査を尽くさなかったことについて、三菱マテ広報は「誤りが起きた理由などは分かっておらず、当時は発表する必要のない案件と考えた」と釈明する。

 三菱マテは直島製錬所の不正を発表した8日も、社長辞任を発表した11日も記者会見は開かなかった。神戸製鋼所など品質不正が発覚した他の素材メーカーと比べても情報開示に後ろ向きな姿勢は際立っている。

 社長に昇格する小野氏も3月に、一連の不正の責任をとって月額報酬の30%を3カ月間返上する処分を受けているが、これは子会社のデータ改ざんに関する処分だ。しかも、小野氏は3月時点で本社がかかわる不正の疑いを把握していた。本社の不正に関する処分は受けないまま、竹内氏からバトンを引き継ぐことに批判が出るのは必至だ。

■会見なし 説明責任果…

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