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 名古屋市は、11日の名古屋城天守木造化に関する有識者会議・天守閣部会で、新天守の基本計画を示さなかった。市は有識者会議の了承を経て、7月の文化庁の復元検討委員会に木造化構想を示す予定だが、作業の遅れが目立っている。

 市は2022年の新天守完成を目指しており、文化庁は復元検討委の議論に基づき、史跡の現状変更の可否を決める。市は11日の部会で、昨年12月と今年3月の復元検討委で「現天守を解体して木造化する意義を明確にしてほしい」との意見が出たと説明した。次回の復元検討委でこの「意義」に加え、防災や構造を含めた木造化の基本計画を示す方針だ。市は「7月に出せるよう努力する」として工期への影響を否定したが、実現は不透明だ。(関謙次)

木材調達契約議案を議会に提案

 名古屋市は12日、名古屋城木造新天守に使う木材を調達する請負契約を結ぶ議案を、19日開会の6月市議会に提出すると発表した。契約額94億5540万円を、今年度当初予算に計上していた。木造化工事を施工する竹中工務店と5月28日に仮契約を結んでおり、議決を経て本契約となる。

 市によると、調達する木材はヒノキ、マツ、米ヒバなど計2036立方メートルで、天守の主構造となる柱や梁(はり)、土台に使う。ヒノキとマツは国産で、樹齢300年以上、直径1メートル以上の大樹を切り出す。一般に流通していない大きさで調達が難しいため、先に契約して確保を目指す。

 木材は国内の貯木場で保管し、2020年6月を予定する新天守着工の前に名古屋城内に移動。乾燥と仕上げ加工を経て組み立てる。全体で約4500立方メートル必要といい、残りは後で調達する。木材の調達・加工費用は約203億円で、市が見込む木造化事業費(最大505億円)の4割を占めるという。

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