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 さまざまな病気の原因となる体内のたんぱく質と結合し、体外に排出させる働きをもつ抗体を製造するベンチャー企業を、島根大が設立した。抗体を使った医薬品は海外には数多くあるが、国内では数例という。島大で医学系のベンチャー設立は2例目。

 社名は、抗体を使った薬の名前につく「マブ」をとって「マブプロテイン」と命名。事業は、医学部生化学講座の浦野健教授(59)=病態生化学=の抗体作製技術を活用する。特に、がんや生活習慣病、動脈硬化や認知症などの原因となるたんぱく質「炎症性サイトカイン」と結合する抗体を、医薬品の原料として製薬会社や研究者に提供することを目指す。

 浦野教授によると、体内にある炎症性サイトカインは、微量なため取り除きやすいが、複数の種類が存在する。このため、抗体もそれぞれの炎症性サイトカインに応じたタイプが必要だが、生体由来のため、遺伝子情報によって、それぞれの炎症性サイトカインに対応したものがつくれるという。

 浦野教授は「自分が得意とする抗体づくりを通じて、多くの患者や研究者に貢献したい」と話した。

 同社は、島根大のベンチャービジネスを支援する山陰合同銀行などでつくるファンドから、1億5千万円の出資を受けた。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(木脇みのり)