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 福井県小浜市堅海(かつみ)の耕作放棄地に13日、2頭の若狭牛が放牧された。休耕田や遊休農地を効率的に活用する目的で設立された農事組合法人「千石の郷(さと)」が、県畜産試験場嶺南牧場(若狭町)から9月下旬までの約3カ月間預かる。

 千石の郷は、堅海、泊、仏谷の3地区の農家58人が組合員になって昨年10月に発足した。約13ヘクタールの水田を管理する。このうち山麓(さんろく)の耕作放棄地約1・1ヘクタールに電気柵を設け、若狭牛を受け入れることにした。代表理事の池田茂則さん(58)は「牛は雑草を食べてくれるだけでなく、シカやイノシシ、サルといった害獣よけにもなる。少しでも有効利用できれば」と話す。

 この日は、地元の内外海(うちとみ)小学校1、2年の児童約30人が放牧地近くで入牧式に参加した。放牧されるのは4歳と6歳で、いずれも11月に出産を控えた雌だ。児童たちは、生まれる予定の赤ちゃんの雄、雌の名前4通りを命名し、嶺南牧場の職員の手ほどきで、えさの草を与える体験をした。

 この後、2頭は児童たちの持つ綱に引かれ、放牧地の中に入った。2年生の瀬川莉叶(りいと)君は「元気な赤ちゃんが生まれてほしい」と話していた。(菱山出)