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 有期雇用の嘱託社員を定年前の1年間だけ正社員にしたのは、無期雇用への転換を防ぐためで違法などとして、福岡市内の契約社員の男性(60)が勤務先のNTTコムウェア(本社・東京)を相手取り、地位の確認や差額賃金などを求めて、近く福岡地裁に提訴することがわかった。

 男性の代理人弁護士らによると、男性は2004年、有期雇用の嘱託社員として採用され、16年度末まで1年契約の更新を続けた。その途中の13年には、有期雇用の期間が通算5年を超すと同じ待遇で無期雇用への転換を求めることができる改正労働契約法が施行され、男性も18年4月に権利を得る見込みだった。

 しかし、男性が権利を得る1年前の17年3月、同社は嘱託契約を更新しないことを通告。17年度は地域限定正社員として働くことを提案した。正社員となった男性は17年度で定年退職となり、今年度からは有期雇用の契約社員として勤めている。だが、月給は嘱託社員時の35万円からおよそ半分になった。

 男性側は「嘱託社員契約を更新せず、1年間だけ正社員にしたのは、無期雇用への転換を防ぎ、月給を下げる目的があった」と主張している。

 NTTコムウェアは「真摯(しんし)に対応を重ねてきたが、理解を得るところまで至っていない。今後も誠意を持った対応をしていく」としている。(一條優太)