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 千葉県松戸市のベトナム国籍の小学3年レェ・ティ・ニャット・リンさん(当時9)が昨年3月に殺害された事件で、殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われた元保護者会長、渋谷恭正(やすまさ)被告(47)の裁判員裁判は14日、千葉地裁(野原俊郎裁判長)で被告人質問があった。被告は事件当日の行動について「子どもを車で学校に送った後、自宅の駐車場で休んだ。その後、釣りの下見に行った」などと説明。改めて無罪を主張した。

 検察側の主張によると、被告は2017年3月24日、登校中のリンさんを軽乗用車で連れ去り、わいせつな行為をした上で、首を圧迫し窒息させて殺害。遺体を同県我孫子市の橋の下に捨てたとされる。

 被告はこの日、弁護側の質問に対し、「(事件当日は)午前7時45分過ぎに家を出て(自分の)子どもを軽乗用車で学校に送った。体調が悪かったので自宅に帰った」と発言。その後、自宅近くに止めたキャンピングカーで釣りざおの確認をした後、帰宅して2人の子どもに昼食をとらせたと主張した。その際、「知人から電話があり、『リンがいなくなった。何か知っているか。お父さんが警察に行ったみたいだ』と言われ、『知らない』と答えた」と説明した。

 検察側は公判で、事件当日、遺棄現場近くの防犯カメラやドライブレコーダーに被告の軽乗用車が映っていたことを示し、被告が犯人だと訴えてきた。

 これに対し、被告はこの日、「午後1時ごろに釣りの下見に利根川や江戸川に出かけた。コンビニでおにぎりと雑誌を買い、夜に自宅に戻った」と主張した。

 また、被告は「リンちゃんの家族に言いたいことがあります」と話し、「事件後にリンちゃんのお墓に行けず、すみません。見守り活動をしていたのに、リンちゃんを守れずにすみません」と述べた。(寺沢知海、松本江里加)