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 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の開幕に、開催国の人たちの興奮も高まる。日本国内でも4年に1度の祭典を楽しむ動きが広がっている。

 開幕戦が行われるモスクワのルジニキ競技場周辺には試合を待ちきれない多くのファンが集まり、午後2時の開門と同時に続々と会場に入っていった。開催都市はロシアの西側半分に集中するが、ファンは全土から駆けつける。マキシム・コビアジンさん(37)は「シベリアから来た。ロシア開催は一生に一度。何とか、これからチケットを入手したい」。

 ロシア代表チームへの期待は決して高いとも言えないようだ。1980年代からサッカーを見続けてきたセルゲイ・ジダンさん(53)は、旧ソ連時代のユニホーム姿でやってきた。「あの頃は、国全体が代表強化に力を入れていて、五輪でも優勝した。でも今回は、1次リーグ突破できればいいかな」。まず決勝トーナメント進出を目標に挙げるファンが多い。

 W杯開催を機に、多くの都市ではスタジアム建設をはじめ、大規模なインフラ整備が進められた。開催都市の一つ、ロストフナドヌーから姉妹で訪れた大学生のエカテリーナ・ザイチェンコさん(22)は「W杯のおかげで、町が発展した。大好きなサッカーも見られるし、最高です」。

 今年2月の平昌冬季五輪で、ロシアはドーピング問題に揺れた。だが、ウラジーミル・グリーネフさん(59)は「ロシアはいま、国際社会で悪く言われすぎている。百聞は一見にしかず。W杯では本当のロシアを見てほしい」。

 夫婦で訪れたビクター・ボロビコフさん(61)も言う。「巨大な大会を開催できるロシアを誇りに思う。26年大会は3カ国共催なんだろ? ロシアは1カ国で立派に開催できる。素晴らしいことだ」

 試合は午後6時にキックオフ。約8万人収容のスタジアムは最上段まで埋まり、「ロシア」コールが響いた。ロシアが先制すると、総立ちとなったファンの大歓声に包まれた。(モスクワ=高野遼)

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