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 東日本大震災の復旧工事で、農林水産省東北農政局の職員7人が入札前に非公表情報をゼネコン側に漏らしていたことが公正取引委員会の調べでわかり、公取委は14日、競争入札の公平性が損なわれるとして、農水省に改善を求める申し入れをした。職員7人は、ゼネコン3社に再就職した計5人の農水省OBに情報を漏らしていたという。

 現役職員によるOBへの情報漏洩(ろうえい)は、談合疑惑を調べていた公取委の調査で明らかになった。調査では談合は認定されなかったが、公共工事をめぐる情報漏洩は「官製談合などにつながるおそれがある」として、異例の改善要請となった。

 公取委によると、職員7人は2012~16年度の農地の震災復旧工事の入札で、事前に積算金額や技術提案の課題などの情報を3社の5人の農水省OBに伝えた。うち1人には技術提案書の添削もした。こうした便宜を受ければ、入札額の目安や技術提案書の書き方を他社より有利に検討できる。公取委は3社のうちフジタ(東京都)は、受けた便宜によって他社の取引を不当に妨害したと認定。こうした行為をやめるよう、独占禁止法に基づく排除措置命令を出した。

 また、公取委は、この3社を含む10社に在籍する農水省OBが入札に参加するか否かを話し合っていたと認定。「談合につながるおそれがある」として、この10社を注意した。

 斎藤健農水相は14日夕、申し入れを受けて会見を開き、「被災地をはじめ、国民のみなさまに深くおわびする」と謝罪した。(矢島大輔、木原貴之)