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 広島地裁(安藤範樹裁判長)が覚醒剤取締法違反(使用)の罪に問われた男性被告(51)に無罪(求刑懲役4年)を言い渡したことがわかった。14日付。広島県警の捜査手法を違法と判断し、覚醒剤の陽性反応が出ていた尿の鑑定結果は「違法収集証拠」として証拠採用しなかった。

 判決によると、男性は2016年12月、広島市内で複数の警察官から職務質問を受けて逃走。警察官は両肩をつかんで押さえつけるなどし、約4時間後に令状を執行し、採尿した。

 判決は警察官の行為について、任意の職務質問の「限度を超えて違法」と指摘。「公妨(公務執行妨害)とるぞ」と告げた点も「罪を犯していないのに逮捕するという威迫となり違法」と批判した。その上で、こうした過程で得た尿の鑑定結果を証拠とすることは「違法な捜査の抑制の見地から許容できない」とし、証拠能力を否定した。

 県警刑事総務課は「判決確定前のためコメントする立場にない」。広島地検の友添太郎次席検事は「判決内容を十分に検討し、上級庁とも協議し適切に対応したい」とコメントした。