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 私は5歳のときに、お父さんを亡くしました。私は父の日にいつも思います。どうして悲しい父の日があるんだろう――。

 17日の「父の日」を前に、親を亡くした子どもの複雑な思いを知ってほしいと、遺児を支援するあしなが育英会(東京)が作文集を作った。父の日や母の日をテーマとした作文集の発刊は初めてという。

 タイトルは「父の日にお父さんはいない」。小学5年の男児は「お母さんが悲しむから父の日には何もしない」と家族を気遣い、小学6年の女児は学校で父の日に手紙を書く授業について「みんなが気をつかう、嫌な沈黙が大キライ」と記している。小学4年から中学3年までの子どもの思いが17編の作文につづられている。

 同会が開く心のケアのプログラムの中では、父の日などに他の家庭との違いを意識する子どもの声が多く聞かれるという。同会の担当者は「悲しみにも波がある。子どもは父の日のイベントや学校の授業をきっかけにふと親を思い出す」といい「悲しいの一言では表しにくい複雑な気持ちを抱えていることに気づき、耳を傾けてみてほしい」。

 同会は、子どもの頃に親を亡くし、成長した大人の体験談も募集する予定だ。

 作文集は無料。入手など問い合わせは東京都日野市の「あしながレインボーハウス」。電話(042・594・2418)かメール(rainbow@ashinaga.org)まで。(円山史)