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 サッカーワールドカップ(W杯)のロシア大会が14日(日本時間15日)、開幕し、熱戦が続いている。世界が注目する4年に1度の祭典は、スポーツ用品メーカーにとって絶好のビジネスチャンスで、相次いで最新のスパイクが売り出されている。主流はカラフルな商品だ。

 東京都渋谷区のサッカー用品店「KAMO」。店内にはオレンジや青、エメラルドや蛍光色など、色とりどりのスパイクが100種類以上並ぶ。かつて主流だった黒は今や珍しく、「目立つ色の人気が高い」と店員は話す。

 アディダスは先月末、日本代表のMF香川真司選手らが使う最新モデル「X18・1」を発売した。色は鮮やかな青。シンボルの3本ラインを蛍光の黄色で入れた。片足197グラムと軽量化を実現。日本が初めてW杯に出場した20年前の主要モデルと比べると、約半分の重さという。担当者は「機能だけでは満足してもらえない時代。ファッション性が重要な要素になっている」と話す。希望小売価格は税込み2万2680円。

 ナイキも先月末、「マーキュリアル スーパーフライ6 エリート」のW杯向けカラー「白」を売り出した。DF長友佑都選手らが使うモデルで、光沢のある白色を基調にロゴマークを蛍光のオレンジ色で彩っている。滑り止め加工されていて、雨でも球を扱いやすいという。希望小売価格は同3万7800円。

 この2足のようなカラフルなスパイクが増えた背景には、素材の変化がある。以前は足なじみが良いカンガルーなど天然皮革を使ったものが中心だったが、今は着色の自由度が高い人工素材が広がっている。

 人工素材を開発・製造し、サッカースパイク向けで世界的シェアを持つという帝人コードレ(大阪市)によると、天候や季節によって価格が上下する天然皮革に比べ、人工素材は供給が安定しているため用品メーカーが扱いやすい利点もあるという。

 特に近年は中国で革製品人気が高まり、天然皮革の需要が上昇。人工素材の重要度が高まっているという。柔らかく加工する技術が進化し、課題だった足なじみも改善。「軽さ」や「耐水性」など様々な機能を持ったスパイクが生まれている。

 民間調査会社の矢野経済研究所によると、前回大会があった14年、フットサルを含むサッカー用品市場(出荷額)は前年より6%(38億円)も伸び、666億円だった。今年も各メーカーは追い風を期待している。(筒井竜平)