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(15日、ウルグアイ1―0エジプト サッカー・ワールドカップ)

 キックオフ直前、エジプトのベンチにカメラマンが集まった。先発を外れたサラーが静かに座っている。

 イングランド1部リバプールの今季リーグ得点王は欧州チャンピオンズリーグ決勝で肩を痛めた。「無理をすれば、さらにけがをする可能性があった」。1次リーグ3戦を見渡して、クペル監督は温存を決めたと明かした。

 抜群のスピードを持つエースの不在。その分、堅い守りから繰り出す速攻の切れ味は鈍った。パスを動かしてゴールに迫るものの、「いい内容だったが、フィニッシュが足りなかった」。クペル監督も敗戦を受け入れたような口ぶりだ。

 28年ぶりのW杯初戦で、力を示したのも確かだ。

 突出した選手はいないが、穴も見当たらない。整備された守りは90分をしのいで、勝ち点1に手をかけていた。後半44分の失点までゴールに鍵をかけたGKシェナウィは「できることはやった。残り2戦も監督の指示に従って、いいプレーをしたい」。

 得意の速攻を完遂するには、サラーの復帰が必要だ。クペル監督は「残り2試合では、最高の調子を取り戻してくれると期待している」。26歳の誕生日をベンチで過ごしたエースにW杯初白星がかかる。(潮智史