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 中国財務省は16日、米国政府が中国に対して発動を決めた高関税措置への報復として、米国側と同額の総額500億ドル(約5・5兆円)にあたる659項目の輸入品に25%の関税を上乗せすることを決めた。このうち大豆や自動車など545項目340億ドル分への課税については、米国側が第1弾の高関税措置を課す7月6日に実施する。

 中国側の報復対象は牛肉や豚肉、ウイスキーなど幅広い項目に及ぶ。中国外務省の陸慷報道局長は15日夜、「中国は貿易戦争を決して望まないが、米国側の目先にとらわれた行為に直面し、強力な反撃に出ざるを得ない」と述べた。

 中国側の対抗措置のうち、米国農業への打撃が大きな大豆については、国際指標の米シカゴ商品取引所の先物価格が15日、前日比で2・5%下落するなど影響が出ている。

 両国の関税措置が実際に発動されれば、米中両経済大国による「貿易戦争」が幕を開けることになりそうだ。ただ、米国の専門家らの間では、米政権が第1弾を発動する7月6日まで関税措置の緩和もちらつかせながら中国側との交渉を続けるとの見方もある。

 対中強硬派として知られるライトハイザー通商代表は15日、米テレビFOXビジネスで「中国が早まった反応に出ないことを望む」と発言。トランプ大統領も15日朝、米FOXニュースの中継で「習近平(シーチンピン)国家主席とはすごくいい関係だから、うまくいくよ。彼だってフェアじゃなかったのはわかっている」と述べた。(北京=福田直之、ワシントン=青山直篤)