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 ワニだけを描き続けている画家、雨宮ひかるさん(23)によるライブドローイングが16日、静岡県東伊豆町奈良本の熱川バナナワニ園であった。同園で開いている自身の銅版画展「ワニの隣人」にちなんだイベントで、5週にわたって毎土曜日に入園客の前で描き、A1判サイズのワニのペン画を完成させる。

 武蔵野美大大学院生でもある雨宮さんがワニを描くきっかけは、4年前、同園を訪れたことだった。もともと爬虫(はちゅう)類などが好きで生物ばかりを描いていた。だが、大学入学を機に「視野を広げたら」とのアドバイスで別の物を描くようになり、描く楽しみを見失っていた。気分転換に来た同園で、岩のような体でしなやかに泳ぐワニに魅了され、描きたい気持ちが爆発したという。

 以来、東京から何度も園に通い、スケッチを続けた。園側が雨宮さんの存在に気づいたのは、園内のメッセージボードにワニの絵を残したことから。うろこ1枚1枚を精密に描くリアルな作風を評価し、手ぬぐいやTシャツなどオリジナル商品に採り入れた。銅版画展はそれに続く企画。雨宮さんは「ワニの多くは絶滅危惧種。私の絵でワニに少しでも関心を持ってくれたらうれしい」と話した。(石原幸宗)