【動画】巨大なカジキと格闘=笠原雅俊撮影
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 カツオの大漁に活気づく室戸市室戸岬町の椎名大敷組合。多い日には16トンのカツオが水揚げされ、東京・築地市場に運ばれている。漁船に同乗して室戸岬沖の定置網漁を見た日は大物カジキとの格闘もあった。

 17日午前5時20分、椎名漁港を出港。波間を走り、定置網に向かう。漁師の川島将さん(43)が「海が青色に見えるとカツオがいっぱいいる。背びれが見えると大きな魚もいる」と教えてくれた。

 約10分で現場に到着。3隻の漁船が一斉に網を引き揚げ始める。上空を鳥が舞い、エンジン音が響く。すると白い波しぶきが立ち、体長40~50センチのカツオが水面から高く跳ねた。カツオの群れが朝日にキラキラと輝いている。大漁の予感がした時、突然黒い背びれが現れた。網の中で激しくもがく。大きなカジキだ。それも2匹いる。

 夢中でカメラを向けた。「危ない! 後ろにさがって」と怒声が飛ぶ。剣のような上あごが目の前にあった。漁師たちは、体をくねらせ激しく抵抗するカジキを仕留め、船上に引き揚げた。1匹は体長2メートル、約130キロの大物。もう1匹も1・5メートル、約50キロあった。好物のカツオを追って網に入ったらしい。

 カジキを仕留めた後、カツオの水揚げが始まった。大きな網で次々とすくいあげ、船倉に入れる。網の中でピチピチともがく。約1時間で作業は終了。この日の水揚げは約3トンだった。

 カツオがとれだしたのは今月に入ってからだ。10日に3トン、11日には16トンもの水揚げがあった。橋本健組合長(48)は「カツオがこれほど網にかかるのはここ10年ではない」と話す。

 今とれているのは上りカツオだ。身が締まり脂が乗っておいしいという。組合では「このまま大漁が続いてほしい」と喜んでいる。夏に向かって、カジキやジンベイザメなどが時々網に入る。漁師たちにとって大物との遭遇も楽しみな季節の到来だ。(笠原雅俊)