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 「精神的苦痛がないというのは明らかに不当な判断だ」。ベネッセコーポレーションの情報流出をめぐり、訴訟を起こしていた金田万作弁護士は20日、会見で東京地裁の判決を批判した。

 息子の情報が流出した金田弁護士は「特に子どもの情報は守りたい」と語った。また、判決が氏名や住所の情報などを「私的領域の情報という性格は低い」と判断したことに対しては「ほかの情報とひもづけされ、思わぬ所で使われる不安感がある」と述べた。

 ただ判決は、こうした情報がインターネットで検索できる状況などにあれば「私的領域の情報としての性格が高まる」としたうえで、今回は「そういう状況ではない」としている。現実に被害が生じたかどうかを重視した形といえる。

 判決は企業や国、地方自治体が大量の個人情報を保有し、国内外で個人情報の大量流出が発生している現状にも言及。欧米では、クレジットカード番号が流出した事例を含めて「個人情報が流出したということだけで賠償を命じた裁判例は見当たらない」と述べた。(北沢拓也)