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 全国で唯一電車が走っていない徳島県内に初の電車を走らせようと、徳島大学の学生らが「阿波電鉄プロジェクト」に取り組んでいる。ウェブサイトによる資金調達・クラウドファンディングを活用し、小型電車の自作、走行を目指している。

 県内を走るJR四国の各線と第三セクター阿佐海岸鉄道は電化されていない。路面電車やモノレールもなく、47都道府県で唯一、電車が走っていない。

 同大の渡辺靖貴さん(20)らは2016年春にプロジェクトを始動。鉄道の魅力を発信するため、自作の電車を県内各地のイベントなどで走らせることを目指している。

 学生の活動を支援する同大学の創新教育センターのプロジェクトになり、これまで大学や企業から計約66万円の資金援助を受けている。現在のメンバーは理工学部を中心とした1~3年の14人。活動の一部は授業の一環として単位も認定されるという。

 計画中の車両は大人6人が乗れる蓄電池式の小型電車(長さ4メートル)。長野県の鉄道展示施設から、かつて台湾で使われていたという鉄製の車輪(軌間762ミリ)を2軸譲り受けて台車を作製。テクニカル・アドバイザーでもある同大学大学院の山中建二助教の研究室の実験用モーターを取り付けて、昨年7月、学内で走行試験を実施した。

 今後、台車に載せるアルミと木製の車体を造り、路面電車風の車両を完成させる。19年中には、那賀町の川口ダム自然エネルギーミュージアムに約50メートルの線路を敷き、人を乗せた状態で走行させる計画だ。

 将来は、旧国鉄小松島線の廃線跡に線路を敷いたり、一般的なレール幅に合う車両を造って阿佐海岸鉄道を走らせたりするという夢も描いている。

 渡辺さんは「私たちの目標に共感してくれる方からの支援を受け、ブレーキが確実に作動するようにするなどの技術的課題を解決して夢を実現させたい」と話している。

 クラウドファンディングの目標額は40万円。期間は20日まで。寄付者には、車体に取り付ける名前入りの銘板を作成(20万円以上)▽車内に広告を掲示(10万円以上)などの特典がある。詳しくは徳島大のクラウドファンディングサイト「Otsucle(おつくる)」(https://otsucle.jp/cf/project/awa-dentetsu.html別ウインドウで開きます)。問い合わせは創新教育センター(088・656・8236)へ。(福家司)