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 神戸製鋼所の株主総会が21日、神戸市内で開かれ、アルミ・銅製品などで相次いで発覚した品質データ改ざん問題について、山口貢社長が「株主をはじめ、多くのみなさまに多大なるご心配とご迷惑をおかけしていることを深くおわびする」と謝罪した。

 山口社長は冒頭、一連の問題の背景に言及。過去に不祥事が相次いだことにも触れ、組織風土の面などで「当社は根深い問題を抱えている」と述べ、取締役会の構成の見直しなどで再発防止を図るとした。

 昨年(394人)を大きく上回る497人の株主が出席した。大阪市内の女性の株主(68)は「まさか神鋼が、という思いだった。本当に情けない。不正を隠してきたことを株主は許さないはずだ」。十数年前からの株主という大阪府内の60代の自営業男性は「一連の問題をトップがどう釈明するか聞きにきた。ガバナンスの問題がどこにあるのか興味がある」と話した。総会は1時間45分で終了した。

 神鋼は昨年10月以降、品質データ改ざんを公表。不正は1970年代から、アルミ・銅製品を中心にグループ会社を含む計23工場で行われていた。顧客が求める製品の仕様を満たすように強度など検査データを改ざんしたり、検査自体を省略したりしていた。役員経験者5人が不正に直接関与したり、黙認したりしていた。

 東京地検特捜部と警視庁が今月5日、不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で神鋼の東京、神戸両本社などを捜索。組織ぐるみの不正だったとみて、法人としての同社の立件も視野に実態解明を進めている。また、米司法省が昨年、神鋼に関係資料の提出を要請している。(野口陽、伊藤弘毅)

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