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永守の野望(上)

 京都のベンチャーから出発し、世界有数のモーター製造会社に成長した日本電産。そのカリスマ創業者が、73歳で社長のイスを譲った。リタイアではない。鋭い視線で未来をにらみ、胸には大きな野望を抱き続けている。

 45年間務め上げた社長の肩書を外す。そんな日でもカリスマ経営者は、いつものように冗舌だった。

 「これから時価総額でトヨタ(自動車)を抜こうと思ってますから」

 20日、京都市内のホテルで開かれた日本電産の株主総会。創業者で会長兼社長の永守重信(73)が早口でまくしたてた。

 1973年に仲間3人と京都市の自宅で始めたベンチャーは、今ではグループ従業員約11万人を抱える大企業になった。売上高は1・5兆円。世界有数の、モーター製造会社だ。

 成長の原動力は、これまでに国内外で58件を数える企業買収だ。京都府長岡京市に本社を置く日本電産シンポも、そんな買収企業の一つだった。

 前身のシンポ工業は、陶芸用の…

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