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 日向学院高校の野球部で三原武博元監督(72)と約40年間にわたり球児を指導した。「白球を追う選手たちの真剣な表情にほれ込んで続けられた」。県高野連独自のスコアブックの作成などにも尽力し、高校野球の発展に寄与した指導者に贈られる「育成功労賞」を受賞した。

 宮崎市出身。1973年に日向学院中学・高校の国語教諭として赴任した。75年ごろから高校の硬式野球部に部長の補佐役として携わり始め、84年には部長に就いた。

 「野球経験はほとんどない」と語る。「だから技術より、『思いやり』を教えることが多かった」。キャッチボールで相手の胸元に届ける優しさ、タオルを用意してくれるベンチ外の選手への感謝――。2013年に野球部を離れるまで、約500人の球児を指導した。

 印象に残っている場面は、日向学院高校が80年夏に甲子園に初出場した時の旭川大(北海道)戦。延長十三回裏、捕手が相手の走者とクロスプレーになり、左腕を骨折した。その時の1点でサヨナラ負けを喫したが、「身を挺(てい)した献身的なプレーは今も目に焼き付いている」と語る。

 8月15日は甲子園で功労賞の表彰式に参加する。87年の選抜大会出場時に作られたが、部長時代は一度も着る機会がなかったユニホームで臨むつもりだ。「当時の教え子たちに話したら、『ぜひ着て行ってください』と勧められた。恥ずかしいけど、名誉なことなので、胸を張っていきたい」(高橋健人)

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