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 クロマグロの資源回復を図るため、7月から日本沿岸のクロマグロ漁について、法律に基づいて都道府県ごとに漁獲枠を定める新規制が始まる。悪質な違反には罰則もある。一方で、枠の配分方法などに漁業者の不満の声が高まっている。

大間の漁獲、大幅削減案

 「沿岸漁業の配分枠を増やせ」「休漁の補償を」。全国のマグロ漁師ら約650人が25日、霞が関周辺でプラカードを手に歩きながら切実な思いを訴えた。農林水産省には規制見直しを要望した。

 青森県大間町の一本釣り漁師、南芳和さん(33)は「漁が成り立たなくなる」と言う。「大間マグロ」と言えば、200キロを超す大物も水揚げされる高級ブランド。南さんは「大間からマグロを取られたら何も残らない」と話す。

 クロマグロの漁獲規制は2014年の国際会議で決まり、資源回復のカギを握る小型魚(30キロ未満の幼魚)の漁獲を半減させ、大型魚(30キロ以上の親魚)は増やさないことになった。各国の漁獲枠は02~04年の年平均を基準に決められ、水産庁は15年から沿岸漁業と沖合漁業、大型魚と小型魚といった区分ごとに年間漁獲枠を設定。これまで沿岸の大型魚は全国枠だけだったが、来期(7月~来年3月の9カ月)から海洋生物資源の保存管理法(TAC法)を適用し、過去3年の実績を踏まえ、都道府県ごとに枠を割り振った。

 沿岸漁業の大型魚の割り当ては全国で733トンで、青森県の配分は361トン。県が漁協ごとの割り振りを調整しているが、大間漁協には当初、前年実績より大幅に少ない枠が示された。

 漁場の津軽海峡は通常8~10月に漁獲量が多く、脂が乗ってぐんと単価が上がるのは年末。だが、いつどれだけとれるのかは読めない。大間漁協の担当者は「秋に我慢しても、冬にマグロが来なければ終わり。とはいえ、秋が豊漁で枠を使いきれば、正月の初競りに向けた漁ができなくなる」と懸念する。

 規制強化は17年に決まっていたが、水産庁が都道府県枠を公表したのは今年5月下旬。原則30日以上とされる意見募集が9日間だったことも漁業者の不満を招いている。南さんは昨年、約2千万円をかけて船や装備を新調し、ローンの大半が残る。「もっと前に分かっていれば、船を買うことにも慎重になれた。漁師のほとんどが立ちゆかなくなる」

■取りすぎると全国で漁…

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